続いてインカレ優勝選手コメント「トラック男子編ー2」です。
こちらでは、オムニアム、タンデムスプリント、チームスプリント、ケイリンの優勝選手から頂いたコメントを写真とともに紹介します。
■オムニアム
優勝:渡邉慶太選手コメント
いまだにインカレで、優勝した事が信じられません。
優勝や上位入賞ではなく、入賞狙いだった事で、気負わずに走れました。
オムニアム予選出走前に。
スクラッチ・テンポ・エリミと3種目とも、大きなミス無く、5・6位を維持し次に繋げられるレースが出来ました。
エリミネイションでも確実にポイントを獲得した。
最終種目のポイントでは、コーチに「ラップをすれば優勝も有り得る、最低でも3位以内」と言って頂き、入念なアドバイスをしてもらい、実際にレースでは逃げに持ち込む事が出来ました。終盤ににげる予定でしたが、早くに逃げられた事で、予想以上にポイントを稼げたのが勝因ではないかと思います。
5回目ポイント以降、最後まで主に橘田選手(立教大学)、植益選手(大阪産業大学)とともに逃げ続けた。
走っていて周りの選手とは、脚の無さが明らかだったので、しっかりと練習をしてどんな展開でも、戦えるようにします!
サポート、応援してくたさったスポンサー様、監督、コーチ、OBの方々、マネージャー、チームメイトに感謝したいです。
チームメイトやOBの応援に応える渡邉慶太選手。
トラック男子総合成績第2位となった明治大学。応援に駆けつけてくれたOBの方々とともに。
■男子タンデムスプリント
優勝:早稲田大学チーム
安倍大成選手コメント
今年のタンデムの目標はインカレで優勝することでした。昨年のインカレでは3位と悔しい結果に終わってしまいましたがその時、先輩である中井さんが優勝は後輩に残しておくんだと言葉を残してくれました。その優勝を今年することが出来てとても嬉しいです。
3回戦目、先行してフィニッシュし優勝を決めた。
今年のタンデムは川副くんが入学して、出来て1年目のペアでした。昨年は似たもの同士のペアでしたが、今年は対照的なペアとなりました。最初は上手くスピードにのせることが出来ずにかなり苦戦しましたが、練習を重ねここまで来ることが出来ました。今回の勝利は2人で積み重ねてきた賜物です。
来年も2人で試行錯誤して理想のタンデムの走りを作り上げて行きたいと思います。
川副雷斗選手コメント
私たちはインカレ優勝を目標に練習していました。インカレに近づくにつれて2人共調子が上がってきて、予選の目標であった12秒台も出すことができ、勢いに乗れたことが勝因ではないかと思います。まだ圧倒的な力が無いのでこれからしっかり力をつけていこうと思います。
決勝戦は去年優勝メンバーの法政大学との3回勝負となった。
■チームスプリント
優勝:明治大学チーム
隈園郷史選手(自転車部主将)コメント
チームスプリントについては今年の明治の中で一番力を注いだ種目です。インカレという場で優勝できたので嬉しかったです。
最強世代といわれた小林元主将の代も波に乗らなかった二年前、全日本チャンプとして臨むも本番だけ噛み合わなかった昨年。そんな先輩方の気持ちを優勝という形で自分の代で叶えることができて本当によかったです。
1走は直前の合宿でメンバー変更で1年塩島になりました。1年目のインカレという大きなプレッシャーの中、しっかり仕事を果たしてくれました。
第1走は直前の合宿で1年生の塩島選手(写真右)に決定した。
2走の荒川に関しては明治のチームスプリントの主軸として最高の走りをしてくれました。本当に二人には感謝しています。
1走離脱時の明治大学チーム。決勝戦にて。
チームスプリント優勝メンバー。 オムニアム優勝の渡邉慶太選手(写真左)とともに。
隈園主将チャンピオンジャージの手書きサイン?(メダル右側)にもご注目!
■ケイリン
優勝:鈴木玄人選手コメント
今大会は四年生で最後のインカレということもあり綿密に調整をし万全の状態で挑んだ大会でした。
特に今年はスプリントに力を入れており、当大会においても当然予選でタイムを狙って行くという予定だったのですが自分のミスにより10秒7というタイムで予選を終え精神的にも不利な状況でした。
個人的には悔いが残ったというスプリント予選。
しかしターニングポイントとなったのがスプリント1/8決勝での治田選手との対戦で勝利したことで、調子が悪いのではなく予選が上手く行かなかっただけだと自分でも納得することが出来ました。
そして翌日迎えたケイリンは高校時代に専門としていた種目だったためある程度のレースプランは立てており、バンクとしては250mでスピードも乗りやすくギアもかけ積極的に走るといったプランでした(ギアは60×14)。4倍を超えていたギア係数だったためなるべくペーサーの作った惰性を逃すことなく最後までトップスピードを保つ意識でレース運びを心がけました。 ケイリン予選第一戦目では自分の調子や上がりタイムを参考にしたかったため残り2周を過ぎたバックストレッチから一気にペースに乗せそのまま逃げ切る形となり、前日の不安要素をさらにかき消すことができました。
予選は逃げ切りで先着。
第二戦目である1/2決勝では一着や上がりタイムを意識するのではなく確実に三着以内に入り決勝へと駒を進めるために先行策は絶対だと考えておりました。調子も良かったため迷うことなく先行し狙い通り3着以内(2着)に入れたため作戦勝ちだと自負しておりました。
1/2決勝では作戦通り2着でフィニッシュ。
そして最後の大一番決勝でのレースプランとしては大前提は先行策。かつ勝ちを狙う為に逆に色気づかないこと、思い切りよく行くことをイメージしておりました。惰性を減衰させる訳には行かなかったためペーサーの後ろであった鹿屋体育大学の徳田選手からはペーサー退避後から少しづつ車間をあけ後方の選手の動きを見ておりました。 早稲田大学の安倍選手と東北学院大学の鈴木選手が前方へと動き出しましたが、ゴールまでは2周半あったため動き出しませんでした。その後残り2周となったホームストレッチ手前で中央大学の東矢選手が飛び出したタイミングは250mのケイリンではかなりのスイートスポットだったためここで位置を前方へ上げスパートをかけようと考えました。調子もよく身体の反応も抜群で大外を回されても最前へ飛び出せる自信がありました。大外を回されておりましたが体力も残っており、残り1周半でほぼトップスピードに乗っていたため残り1周のホームストレッチでは完全に前方へと位置を上げることが出来ました。
残り1周のホームストレッチ時点で首位に位置。
大外を回されてからゴール線までの残り2周は全力でひたすら踏むだけでしたし法政大学の代表であることや、親や親戚、監督、コーチ、OBの方々、そして部員の同期や後輩からの声援が胸に響いておりました。脚力以上の推進力となったのだと思います。
決勝戦でフィニッシュを迎える鈴木玄人選手
よく自分一人の力では成し得ないなどと言いますが今大会はそれを身に染みて感じることが出来ました。 恩師である市原コーチには付きっきりで身体のケアをして頂き僕自身はただ走るだけの状態という最高の環境を作り上げてくださいましたし、レースについては信頼してくださっていたため『玄人の考えた通りにやれ』とお言葉を頂き意見を尊重してくださっていたので、心身共に一切ストレスのない最高な状態でレースを迎えることが出来ました。また、声援によって本来の力以上に力を発揮することが出来たためそういった意味でも『自分一人では成し得なかった』と痛感しております。本当に関係者皆様には感謝しております。
高校から自転車競技部を初め、7年間の自転車競技人生で自身初の全国優勝だったため記憶は曖昧ではありますがゴール時に声が出てしまったこと。ガッツポーズを何度も何度もしていたことを覚えております。各SNSにも投稿させて頂いたのですがやっと。やっと優勝することが出来たので本当に嬉しかったです。
観客の声援に感謝しガッツポーズで応えた。
しかし、後日談ではありますが2日目のケイリン決勝を終えた時点で身体は疲弊しており3日目のスプリントにおきましては完全にバテていたのは言うまでもないので未熟さとやり切った感共に感じていたのはここだけの話です…笑
<編集後記 学連ウォッチャー:深井>
学連レースの頂点となるインカレだけあって優勝選手から詳細コメントを頂けました。
鈴木玄人さんからは「ケイリン種目外の部分はカットしてもよいです」と連絡頂いていましたが、臨場感あふれるメッセージですので全文掲載し、文に合わせた写真を選んでみました。
※インカレ2018優勝選手(トラック男子編-1)はこちら!