3月19・20日の二日間、静岡県富士市で第1回富士クリテリウムチャンピオンシップが開催された。
本大会は、全日本実業団自転車競技連盟(以下、JBCF)、ジャパンサイクルリーグ(以下、JCL)、日本学生自転車競技連盟(以下、JICF)の3団体の交流として学連からも多くの選手・競技役員が参加し開催された。
初日は、各団体の予選が行われ、二日目に富士クリテリウムチャンピオンシップとして、それぞれの予選を勝ち上がった選手による決勝レースと、予選で26位から45位に入った選手たちによる交流戦が行われた。二日目の午前中には女子のレースも行われ、明治神宮外苑クリテリウムでも勝利した日本体育大学の川口が勝利した。
注目の決勝は、学連現役選手が集団を牽引するなどレースを盛り上げ、最後は日本大学OBである全日本チャンピオンの牽引から発射した同じく日本大学OBの愛三工業レーシングチームのエーススプリンター・岡本 隼が勝利した。
各団体予選上位3名がスタートライン前方に並ぶ
初日に行われた各団体の予選を勝ち上がった、計75名の選手たちが、各レースの上位3名を先頭に整列。
決勝は、14時10分にスタートが切られ、その頃には気温も上がり、過ごしやすい春の陽気の中レースが開始した。
スタート直後から多くの選手が、アタックを試みるも単調なコースということもあってかなかなか逃げが決まらず、集団が縦に伸びては横に広がるような状態が何度も繰り返される。
レース中盤には、入部正太朗(早稲田大学OB/弱虫ペダルサイクリングチーム)のアタックをきっかけに、橋本英也(鹿屋体育大学OB/チームブリヂストンサイクリング)と中野楚樂(日本大学)の3名が抜け出す。
その後、先頭集団に中井唯晶(京都産業大学OB/シマノレーシング)や佐藤 健(日本大学)、岡本勝哉(日本大学)らが加わり11名となる。この集団は一時集団に20秒程度の差をつけた。
メイン集団は終盤、今村駿介(中央大学OB/チームブリヂストンサイクリング)や窪木一茂(日本大学OB/チームブリヂストンサイクリング)が先頭を固めてペースを上げ始めると、孫崎大樹(早稲田大学OB/Sparkle Oita Racing Team)も牽引に加わり、2周回ほどで逃げを吸収し、レースを振り出しに戻す。
集団が一つになってすぐ、橋本英也(鹿屋体育大学OB/チームブリヂストンサイクリング)が再び集団から抜け出す。
この先行は、10秒ほどの差をつけてるも、吸収された。
すると再びチームブリヂストンサイクリングから、U23全日本チャンピオンの兒島直樹(日本大学)がアタック。
全日本チャンピオンのリードアウトから発射した
岡本 隼が初代クリテリウム日本一に
兒島が逃げる中、全日本チャンピオンの草場啓吾(日本大学OB/愛三工業レーシングチーム)を先頭に愛三工業レーシングチームの3名がメイン集団戦闘でトレインを組んで兒島を追う。
ゴール直前で草場が兒島を捕まえると、その勢いのまま岡本 隼(日本大学OB/愛三工業レーシングチーム)がスプリントを開始。
岡本の後ろには窪木一茂(日本大学OB/チームブリヂストンサイクリング)も差を詰めるも、伸びず、岡本がガッツポーズを上げた。
1位 |
岡本 隼(日本大学OB/愛三工業レーシングチーム) |
1時間16分35秒 |
2位 |
窪木一茂(日本大学OB/チームブリヂストンサイクリング) |
+1秒 |
3位 |
中川 拳(早稲田大学OB/愛三工業レーシングチーム) |
|
4位 |
小野寺玲(宇都宮ブリッツェン) |
|
5位 |
今村駿介(中央大学OB/チームブリヂストンサイクリング) |
|
6位 |
レオネル・アレクサンダー・キンテロ・アートアーガ(マトリックスパワータグ) |
|
3団体対抗 表彰 結果
1 |
JBCF |
12 |
岡本 隼 |
日本大学OB |
1 |
1:16:35 |
17 |
7 |
窪木 一茂 |
日本大学OB |
2 |
1:16:36 |
14 |
中川 拳 |
早稲田大学OB |
3 |
1:16:36 |
6 |
今村 駿介 |
中央大学OB |
5 |
1:16:36 |
4 |
レオネル キンテロ |
マトリックスパワータグ |
6 |
1:16:36 |
1.5 |
JICF OB |
12 |
岡本 隼 |
日本大学OB |
1 |
1:16:35 |
18 |
7 |
窪木 一茂 |
日本大学OB |
2 |
1:16:36 |
14 |
中川 拳 |
早稲田大学OB |
3 |
1:16:36 |
6 |
今村 駿介 |
中央大学OB |
5 |
1:16:36 |
129 |
沢田 桂太郎 |
日本大学OB |
7 |
1:16:36 |
2 |
JCL |
110 |
小野寺 玲 |
宇都宮ブリッツェン |
4 |
1:16:36 |
42 |
129 |
沢田 桂太郎 |
日本大学OB |
7 |
1:16:36 |
136 |
渡邊 諒馬 |
VC福岡 |
8 |
1:16:36 |
113 |
中島 康晴 |
鹿屋体育大学OB |
11 |
1:16:36 |
104 |
本多 晴飛 |
チーム右京 相模原 |
12 |
1:16:36 |
3 |
JICF |
215 |
佐藤 健 |
日本大学 |
10 |
1:16:36 |
75 |
231 |
宇佐美 颯基 |
明治大学 |
13 |
1:16:37 |
242 |
北村 翔太 |
日本体育大学 |
16 |
1:16:38 |
203 |
渡邉 和貴 |
順天堂大学 |
17 |
1:16:38 |
207 |
西村 行生 |
慶應義塾大学 |
19 |
1:16:38 |
交流戦や女子カテゴリーも開催
富士クリテリウムチャンピオンシップ決勝レースの前には、前日の予選で26位から45位までに入った60名の選手による交流戦や、午前中には女子などのレースが開催。
女子のレースは、2月に開催した第16回 明治神宮外苑大学クリテリウムでも勝利した川口うらら(日本体育大学)が、岩元杏奈(日本体育大学)や太郎田 水桜(法政大学)との先行から抜け出し、勝利した。
1位 |
川口うらら(日本体育大学) |
28分41秒 |
2位 |
岩元杏奈(日本体育大学) |
+12秒 |
3位 |
太郎田水桜(法政大学) |
+13秒 |
4位 |
阿部花梨(順天堂大学) |
+2分27秒 |
5位 |
牧田咲子(順天堂大学) |
+2分48秒 |
6位 |
野寺 梓(法政大学) |
+1LAP |
マスターズではこちらも第16回 明治神宮外苑大学クリテリウムのマスターズで優勝した森榮晃彦(パラティアムTOKYO Fusion Systems)が、勝利した。