ロードレースカップシリーズ

 全日本学生ロードレース・カップ・シリーズについて

現在、日本学生自転車競技連盟ではシリーズ戦方式の『全日本学生ロードレースカップシリーズ」(通称:RCS)を開催しています。
年間を通してポイントランキングやクラスカテゴリ分けをした学生競技選手のレベルに合わせたロードレースに参加できる機会の提供と競技力向上に寄与する目的があります。
どのような変遷を経て今のRCSが誕生したのか説明したいと思います。

クリテリウム競技の普及と変遷
大学生向けの初のクリテリウム全国大会、第一回全日本学生選手権クリテリウム大会は1999年に立命館大学びわこ草津キャンパスにおいて開催されました。

また本連盟による欧州派遣事業によりベルギー・オランダのクリテリウム大会に派遣された選手が、卒業後にトラック・世界選手権でメダルを獲得したり、国際的なステージロードレースでステージ優勝を飾るなど、帰国後にめざましい成長を遂げています。

こうした実績は、クリテリウム大会が学生競技者のロード競技の基礎的な力量・技量の向上に効果的であることを示しています。 またインターバル中間スプリントは、トラック競技に求められる運動能力を試される場面でもあります。

学生自転車競技者の強化と普及には、こうした機会をより多く持ち、年間を通して参加できる大会数を飛躍的に増大させる必要があると考えられます。

2005年度には、「全日本学生選手権クリテリウム大会」・「西日本学生選手権クリテリウム大会」のほか、埼玉県自転車競技連盟など他の主催者の協力を得ながら2つの「東日本学生クリテリウム大会」が実施されました。
2006年度には、東西の区分を統合し、「全日本学生クリテリウム・シリーズ」として年間8戦が行われました。
更に2007年2月4日には学連創立70周年記念大会として、「明治神宮外苑学生自転車クリテリウム大会」が都心部サーキット自転車ロードレースとしては実に54年ぶりの大会として行われました。

2008年度よりロードレースカップシリーズ始まる
2008年度からはクリテリウムに加えてヒルクライムやロードレースを含むシリーズ戦形式とし、総合優勝者に「門田杯」が与えられる「全日本学生ロードレース・カップ・シリーズ」として再編されました。これにより、学連主催ロードレースは下記の2系統に大別される形となりました。

「学生選手権大会」(1デイ・ロード・レース)
 例:インカレロードレース、個人ロード、学生選手権クリテリウム
 ・優勝者に「選手権者」の称号とチャンピオンジャージが与えられる
 学連ランキングポイントが与えられる。

シリーズ戦方式による
 「全日本学生ロードレース・カップ・シリーズ」
・年度末のシリーズ最終戦(明治神宮外苑)で総合優勝者にチャンピオンジャージが与えられる毎シリーズ戦終了時のリーダーに、シリーズ戦リーダージャージが与えられる
 ・毎シリーズ戦8位以内入賞者に賞状、3位以内に賞品が与えられる
 選手権大会出場は原則クラス2以上
 ・毎シリーズ戦におけるクラス3の出走人数の上位5%
 ※1がクラス2に昇格でき選手権大会への参加資格を与えられる。(※1:20人以下なら1名、40人以下な2名、41人以上出れば3名になる)
 ・シリーズ通算成績上位8位以内に学連ランキングポイントが与えられる

クリテリウム・ロードレースの全国的な活性化は、学生自転車競技の普及強化だけでなく、地方の自転車競技全般の幅広い年齢層での活性化・サイクルスポーツ全体の発展に寄与すると云えます。

日本学生自転車競技連盟は2005年度以降、木祖村、白馬、飯山・山形村・大町美麻地区(いずれも長野県)等、地域において初めてとなる自転車レース開催を、地元との共催により立ち上げてきていました。

学生選手だけでなく、広く日本自転車競技連盟登録競技者に開かれた参加枠を設け、地域における自転車競技の振興にも寄与してきています。

今後はこうした大会が永く継続できる運営体制の確立に傾注しています。更に、都市部での自転車競技大会開催は、明治神宮外苑での開催成果を見るまでもなく、都市の文化的充実度を高めるという効果が期待できます。

歴代RCS総合王者
2018年度 孫崎 大樹 早稲田大学
2017年度 岡部 佑太 日本体育大学
2016年度 野本 空 明治大学
2015年度 小林 和希 明治大学
2014年度 相本 祥政 法政大学
2013年度 金井 誠人 明治大学
2012年度 西沢 倭義 明治大学
2011年度 大中 巧基 早稲田大学
2010年度 西園 良太 東京大学
2009年度 西園 良太 東京大学
2008年度 辻本 翔太 順天堂大学

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