「学連レースのなかでインカレは特別!」という声を選手からよく聞きます。
今年のインカレも様々なドラマを見せていただきましたが、西日本地区選手では吉岡衛さん(京都産業大学)と末廣快理さん(同志社大学)のレースが強く印象に残っていました。
そんな2人に西日本新人戦優勝選手としてコメントをもらう機会があったため、少し前のことになりますがインカレについても振り返ってもらいました。
■吉岡衛選手<インカレ振り返り編>
2つの出場種目とも表彰台に乗る成績を残しながらもレース後にものすごく悔しそうな表情をみせていた吉岡さん。その時の胸中を聞いてみました。
吉岡さんコメント
自分にとって2回目のインカレは今年も成功と言える結果を残すことが出来ませんでした。 今年は団体追い抜きとマディソン、ロードレースに出場しました。
マディソンでは学生個人トラックで優勝しているということもあり勝つ自信がありました。 しかしこの自信が過信となり、その結果負けてしまいました。
前半は周りの様子を伺って走り後半に勝負を仕掛けるという作戦でしたが、前半の日大の動きを見逃してしまいそのままジワジワと差を広げられ、気が付いた時には取り返しがつかないものになってしまいました。
最低限2位という結果を取ることが出来ましたが、勝ち以外意味がありませんでした。
マディソンに向けパートナーの唯晶さんとカナダに遠征に行くなど、勝つ準備は整っていただけに本当に残念でした。 常に自分がチャレンジャーだと思うことの大切さに気付かされるレースになりました。
そして昨年のインカレで空中分解という結果に終わり悔しい思いをした団体追い抜き。 予選を2位通過し、決勝に上がれたときは本当に嬉しい気持ちでいっぱいでした。
しかしここからが本番です。 勝たなければ昨年の悔しさを晴らすことが出来ません。
そして迎えた決勝戦では今までに感じたことのないプレッシャーを感じました。 頭が真っ白になり周りの声援やタイムも聞こえなくなってしまい、王者日大に完膚なきまでに叩きのめされました。 日大の圧倒的な強さの前に為す術もなく終わってしまいました。
最後のインカレだった4回生の唯晶さんと松下さんに本当に申し訳ない気持ちでいっぱいでした。 最後は一緒にインカレチャンプになりたかったです。
今年の2位を意味のあるものにするには来年のインカレで勝つしかないと考えています。
※続きは西日本新人戦レポート「キャプテン就任&新人戦総括編」へ
■末廣快理選手<インカレ振り返り編>
強豪ひしめくスプリントでみごと第4位を獲得した末廣さん。
会場を沸かせた1/8決勝から始まる快進撃について語っていただきました。
末廣さんコメント
合宿からかなり調子がよく、ハロンのタイムは出ていたが本番では10.9といまいちでギリギリの予選突破となってしまいながら
1/8決勝を迎えました。
①1/8決勝
対戦相手の明大荒川は高校時代からずっと当たっていてなかなか勝てないでいる相手だったので、毎回毎回の振り返りが今回の対戦に生きて勝つことができたのだと思います。
②1/4決勝
早稲田大 田中さんとの対戦はOBさんと相談して自分の持ち味を活かした作戦を組んで、思い切って勝負に挑み勝利を得ることができました。
③1/2決勝
日大 坂本さんとの対戦では自分ができることを全てやったつもりでしたがどうにも歯が立たなくて悔しい思いをしました。
④3-4位決定戦
順位決定での鹿屋阿部さんとの対戦では自分に有利な部分があったのでそこを意識して走ったのですが、残念ながら勝ち切ることができませんでした。
インカレを終えて
表彰台に乗ることを目標にしていたので、今回の結果は本当に悔しかった。四年間の目標はインカレで優勝して親に花束を渡すことなので、来年にでもその目標を達成できるようにこの悔しさをバネに練習を続けていきたいと思います。
<編集後記:学連ウォッチャー 深井>
2人が経験した2018インカレ。当人ならではの思いを聞くことができました。吉岡さんも末廣さんも学連選手としてはこれから円熟の機を迎えていく世代。来年のインカレに向け、ますます成長されていくことでしょう。
※本記事は「第54回 西日本トラック新人戦」レポートとの連動企画です。2選手の新人戦コメントがこちらにも掲載されていますので併せてご覧になってください。