【みどころ】IC2016/TR/レース種目

多彩な競技種目があるトラックレース
自転車競技にはさまざまなトラック種目があります。インカレでは学連主催大会で実施される競技種目のうち、マディソンを除く種目が競技として行われます。自転車競技のトラック種目はタイムを競い合うタイムトライアル系種目とトラック レース系種目に分類することができます。

今年のインカレの注目は?
レース系種目は、少人数で行われるスプリント系と、多人数のケイリンやポイントレースで見どころが違ってきます。
まず、スプリント系の種目では、予選のタイムトライアルの結果で組み合わせが決まるため、番狂わせはそれほど多くありません。
ただし、1周が250mの伊豆ベロドロームのようなカントがきつく直線の短い小回りトラックで行われる今回のインカレは、駆け引きのうまさやレースをこなした経験や技術も大きな要素となります。

2016学生選手権個人トラックSPでは1年生が優勝
男子SP(スプリント)では野上竜太選手( 鹿屋体育大)、坂井洋選手(日本大)、橋本瑠偉(明治大)がこの種目で長く多くの成績を残しています。
今シーズンは全日本学生選手権個人トラックではJrカテゴリで国際大会でも活躍した1年生の沢田桂太郎選手(日本大)が決勝戦で野上選手(鹿屋体大)を破り初優勝しました。

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2016個人トラック スプリントは沢田選手が優勝。
1年生の学連登記選手も高校時代からベロドロームでレースを経験している選手が多いため、東日本学生選手権トラック3位の山根将太 選手(中央大学)、小泉智也選手(法政大)が先輩を食う番狂わせを起こすことができるかが注目されます。

女子スプリントは清水選手の連覇なるか?
女子スプリントは、昨年のインカレ覇者である清水知美選手(八戸学院大)と、7月の学生選手権個人トラックで清水選手を下して初優勝を飾った西島叶子選手( 鹿屋体育大)の一騎打ちが濃厚です。どちらもチームの短距離種目を支える選手として負けられない戦いとなります。

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2016個人トラック 女子スプリント決勝フィニッシュシーン

男子タンデムスプリントは混戦模様
昨年のインカレで鹿屋体育大学が学生選手権個人トラックと2冠を同じペアで達成しました。
急斜面のテクニカルなトラックで大きな自転車をいかにうまく操れるかが勝負の分かれ目になり、予選タイムの結果がストレートに反映されにくいので最後まで目が離せません。
今シーズンの学生選手権個人トラックでは朝日大学(小原・相馬ペア)が予選のタイムトライアルで学連記録を更新し、決勝も圧倒的な力を魅せて優勝しました。

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2016個人トラック タンデムスプリントは朝日大学(相馬&小原 選手ペア)が優勝。
今回のインカレでは過去に優勝経験があるペアが揃っているチームは少なく、どのチームにも優勝の可能性があります。

 

ケイリン・ポイントレースは4年生が有終の美を飾るか?
多人数系のケイリンやポイントレースでは、展開次第で着順が変更しやすく、各大学の出場選手数も各学校1名までに制限されるため、過去のインカレでは、ノーマークの伏兵が優勝、入賞した場面も数多くありました。

今年の男子ケイリン・インカレチャンピオンは?
ケイリンでは昨年のインカレでも1年生の佐藤啓斗選手(早稲田)が2位に食い込んでおり、今年も本命不在の大混戦のレースが展開されそうです。
とくに総合成績上位の常連校では今年の学生選手権個人トラック・ケイリン優勝の森本尊也(明治大)、同2位の深沢拓選手(日本体育大)、宮本隼輔選手( 中央大) 、藤根俊貴選手( 順天堂大)をはじめ、3年生、4年生のエントリーが目立っています。

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2016個人トラック ケイリン決勝スタートシーン。 手前が深沢選手、最奥が森本選手、奥から2人目が藤根選手。

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2016個人トラック ケイリンは森本選手が優勝。
坂井選手(日大)や小原佑太選手(朝日大学)のようなスプリント系の選手も一発を虎視眈々と狙っています。

男子ポイントレースは小林選手の連覇なるか?
ポイントレース決勝は40キロの長丁場です。
緩急豊かな駆け引きに対応できる力だけでなく、長距離のロードも踏めるような地脚も要求されます。
昨年のインカレポイントレース覇者・小林泰正選手(日本体育大学)、同2位の原井博斗選手(中央)の2選手が今年もエントリーしており、今年も当然優勝候補ですが、東日本選手権トラックで小林選手を破って優勝し、片桐善也選手 (日本大)、西日本インカレポイントレース優勝の渡邊翔太郎選手( 朝日大)Jr世界選手権にも出場している曽我部選手(京都産業大)、TRSシリーズ戦で力を発揮している荒井佑太選手(法政大)など、各大学の中距離トラックのエースクラスの選手達が出場します。

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2016個人トラック ポイントレース決勝。 落車に遭遇し怪我を負いながらも集団に追い付き戦う小林泰正選手(日本体育大学)、右側選手は2015インカレポイントレース2位の原井選手(中央大学)

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京都産業大学1年生の曽我部選手 2016個人トラック ポイントレース決勝にて。
各大学1名のみという個の力をチームから信頼を受け、臨むケイリン・ポイントレース激しい戦いが予想されます。

今年からスクラッチが新たに新種目として追加
また、今年はスクラッチが正式種目として新設され、栄えある初代王者が誰になるかも注目されるところです。
青野将大選手(法政大)は主将としてチームを引っ張り、今シーズ学生選手権個人トラック・東日本トラックで同種目優勝、インカレ優勝でタイトルを独占できるかが注目されます。

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2016個人トラック スクラッチ優勝の青野選手(法政大学) ※写真は同予選時。
スピードに定評のある岡本隼選手(日本大)、黒枝咲哉選手(鹿屋体育大) もこの種目が得意な選手たちです。

 


2016年8月25日(木)から28日(日)まで文部科学大臣杯第72回 全日本大学対抗選手権自転車競技大会が静岡県伊豆市大野 日本サイクルスポーツセンターで開催されます。

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8/25-27はトラック競技は国際的なレースも開催される屋内250mバンクでもある伊豆ベロドローム、最終日8/28はロード競技でCSC5kmサーキット(左まわり・秀峰亭スタート・ゴール)で個人ロードレースが行われます。

日本学生自転車競技連盟公式サイト:http://jicf.info/
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