本連盟における個人ロードレースは、すべて一日で完結するワンデイレースで行われます。
最近では一般にもおなじみになったツール・ド・フランスなどは、ステージレースと呼ばれ、大まかにはワンデイレースが連続するものと捉えればよいでしょう。
数十人から200人弱まで、レースにより参加人数は様々ですが、全選手が一斉にスタートしてゴールの着順を競い合う点は同じです。
個人ロードレースという名前から個人同士の戦いを連想しがちですが、とくに選手権大会などでは大学の威信と名誉をかけたつばぜり合いが繰り広げられ、自分の大学のエース選手をいかにして勝たせることができるのかということに重点が置かれます。
一般的に距離が100キロを超える数時間の長丁場のレースとなるため、エースの体力をいかに温存させるか、あるいはライバルチームの戦力をいかに削ぐか、アシストと呼ばれるエースを支援する選手(ある意味エースのための捨て石となる選手)の働きが勝敗を分けることになります。
各学校から複数の選手が出走するレースの場合(インカレロードでは1大学10名まで出場可能)、レース展開によっては逃げを打って集団の雰囲気を見る選手、ライバルチームのエースを徹底マークする選手、エースの風よけになったり、逃げ選手が出たときの集団のペースをコントロールする選手など、同じサポートといってもそれぞれの役割分担があり、どの選手がどの役割をしているのかを観察するのも、個人ロードレースのみどころの一つです。
エース選手の調子やレース展開によっては、大逃げを打ったアシストの選手が最後まで逃げ切ってしまう場合もあり、最後まで目の離せない展開になることもしばしばです。
この競技においては、先述したツール・ド・フランス、ジロ・デ・イタリア、ブエルタ・エスパーニャの世界中が注目するステージレース(この3レースは「グランツール」と呼ばれる)などで長らく日本選手が出場さえできず、日本と世界のレベル差は非常に大きいものでしたが、新城幸也選手や別府史之選手などの活躍も最近目立つようになりました。
本連盟出身の選手の中でも、直近では2016年のジロ・デ・イタリアで山本元喜選手(鹿屋体育大学出身)が完走を果たしたり、女子選手でも萩原麻由子選手(鹿屋体育大学出身)がロードレースの本場のヨーロッパで活躍を見せており、大学出身でも十分に世界と戦えることを証明しています。彼らは世界ではイチロー選手よりも圧倒的に有名な日本人であることは間違いないでしょう。
本連盟が主催する個人ロードレースは、例年以下の通りです。各レースごとに特徴があるので、ぜひお見逃しのないよう、ご注目ください!
時期 | 名称 | 開催地 | 距離 |
5月 | 全日本学生RCS 修善寺オープンロードレース大会 | 日本CSC・5kmサーキット | 100km(クラス1&2)
50km(女子およびクラス3) |
6月 | 全日本学生選手権個人ロードレース大会 | 毎年変更
(2019年度は群馬サイクルスポーツセンター) |
(2019年度)
168km(男子) 60km(女子) |
8月 | 全日本大学対抗選手権(個人ロードレース) | 毎年変更
(2019年度は大町市美麻地区) |
(2019年度)
174.2km(男子) 67km(女子) |