2025年7月5日~6日、スカイロードサイクリングスタジアム松本(松本市美鈴湖自転車競技場)にて開催された第65回 全日本学生選手権トラック自転車競技大会(通称 個人トラック)。
個人種目のトラックレースとして開催されるためチームスプリント、チームパーシュートなどの団体種目は行われませんが、
大学自転車競技の中でも最も参加人数・注目が集まる「インカレ」の前哨戦ともいえる大会であり、各大学のインカレ前の戦力の状況等を予想する戦いともなります。
本記事では2025年 個人トラック各種目の注目選手を紹介します。
何人かの選手から、個人トラック振り返りとインカレへの決意コメントももらっていますのであわせてご紹介します。
第1日目(各種目へジャンプ)
■ケイリン
■1kmタイムトライアル
■4kmインディヴィデュアル・パーシュート
第2日目(各種目へジャンプ)
■スプリント
■スクラッチ
■タンデム・スプリント
■ポイント・レース
■マディソン
男子 第1日目(7月5日)
■ケイリン
第1位 細川拓真選手 朝日大学 |
第2位 田村一暉選手 京都産業大学 |
第3位 小笠原光選手 日本大学 |


細川拓真選手(朝日大学)
入学時に思い描いていた「学生タイトル」という夢を4年目にしてやっと形にすることができました。
後輩や同期が活躍している姿を眺めているだけの辛く苦しい4年間でしたが、最後のインカレに向けて良いスタートを切ることができたと思います。
これからも厳しいご指導は続きますが、次はインカレで勝って総監督を胴上げすることが目標です!
朝日大学の日本一の応援を背に走れるのは次で最後ですが、支えて下さる方々に結果で恩返しができるように精一杯頑張ります。
朝日大学の応援よろしくお願いします!
和氣 丈一朗選手(同志社大学)

この度は、大会を開催、運営してくださった関係者の皆様に、心より感謝申し上げます。
今大会では、ケイリン種目で8位入賞という結果を収めることができました。昨年は怪我の影響もありましたが、今年は万全のコンディションでシーズンを迎えられたことに安心しています。しかしその一方で、多くの課題が見つかった大会でもありました。まだまだ実力不足である上に、ギア選択や展開判断など、細かなミスが結果に大きく影響したと感じています。これらの点は、しっかりと改善していきます。
インカレに向けて、今年は昨年以上の結果を残すことを目標に、チームメイトと共に切磋琢磨しながら、さらなる高みを目指します。今後とも、同志社大学自転車競技部への温かい応援をよろしくお願いいたします!
■1kmタイムトライアル
第1位 山下翔太郎選手 日本大学 1分03秒744 |
第2位 植松史弥選手 中央大学 1分03秒770 |
第3位 新井敬太選手 日本大学 1分04秒053 |
山下翔太郎選手(日本大学)
昔からお気に入りのバンクなので、毎年ここで1kmの好記録を出したいと思っていました。しかし春先の東日本選手権はインフルエンザに感染してしまいDNSという結果になってしまいました。残念でしたが、運良く個人戦も同じバンク開催だったので、春先のリベンジだと思って走りました。まだまだ身体の感覚は取り戻し中なので、インカレまでに仲間たちと楽しく練習を頑張りたいです。
植松史弥選手(中央大学)
自分の得意な333mバンクの最後の大会ということでいつも以上に気合いを入れつつも、4回目の個人戦ということで例年よりはリラックスして挑むことが出来ました。
結果は優勝まではあと一歩手が届かず、自分の専門種目である1kmタイムトライアルで個人タイトルをとることは残すところインカレのみとなってしまいました。残り1ヶ月最善を尽くしてラストチャンスを掴めるように頑張りたいと思います!
■4kmインディヴィデュアル・パーシュート
第1位 三宅太生選手 中央大学 4分24秒083 |
第2位 三浦一真選手 中央大学 4分28秒290 |
第3位 神谷啓人選手 京都産業大学 4分29秒367 |

三宅太生選手(中央大学)
今回で出場三度目となる個人戦トラック。一年目はメカトラブルでDNF、二年目は三位と悔しい思い出ばかりの大会であり、今年こそはという強い気持ちを持って挑みました。
先週の全日本TTに向けてTTバイクでのトレーニングをメインとしていた為、トラックバイクに乗れていない不安はありましたが、TTの調子には自信がありました。
レース当日、タイムスケジュールの遅れもあり、出走時間は予定時刻19時頃と今までにほとんど経験したことのないナイターレースでした。
その為コンディションに不安はありましたが、スタートした段階から脚の動きが軽く、今日は勝てると確信しました。
今までは突っ込んで維持する走り方でしたが、一定ペースで維持する走り方に変えて挑み、作戦通りの走りで自己ベストを更新し優勝する事が出来ました。また、美鈴湖バンクレコードを再び取り戻すことが出来ました。
この優勝は今まで努力しては一歩届かずを何度も繰り返してきた自分にとって物凄く大きなものであり、インカレに向けて大きな自信に繋がりました。
インカレはIP、チームパシュート共に優勝を目指し、学校対抗総合優勝を獲りたいです。
三浦一真選手(中央大学)
個人追い抜きは今回が初めてで、最初で2位になれたのは素直に嬉しいですが、目標としていたタイムには届かなかったので悔しいです。来年はもっと今よりも速いタイムを出して優勝します。
男子 第2日目(7月6日)
■スプリント
第1位 井出晃太郎 中央大学 |
第2位 町田颯 日本大学 |
第3位 村上明 日本大学 |
【選手コメント(打診中)】
■スクラッチ
第1位 原田應佑選手 京都産業大学 |
第2位 福永和人選手 日本体育大学 |
第3位 及川弘恭選手 作新学院大学 |

原田應佑選手(京都産業大学)
今回初出場の個人戦トラックでした。もちろん優勝を目標に掲げていたので無事達成することができ一安心です。
レース内容としても積極的に自分から展開できたので良い収穫だったかなと思います。学連の全国大会は今回が2度目で国際オムニアムでは2位と悔しい思いをしたので嬉しいです。
インカレでは自分の自信のある種目に出場させていただくので個人、団体種目共に最高の結果となるよう日々仲間と成長していきます。

福永和人選手(日本体育大学)
この大会は1年生の時から「このレースで勝ちたい」と強い気持ちを持って臨んでいたレースでした。
1年生の時は落車、2年生は病気から復帰したてでほとんど走れず予選落ち、3年生は腰椎の骨折で参加すらできませんでした。
毎年インフィールドから先輩たちが優勝したり、表彰台に立つ姿を見てきました。
いつも緊張で体が硬直したり、寝られない事が多かったですが、この日は不思議と自然にレースに集中する事ができ、良い状態で走ることができました。
残り一周に入るとき、先頭から少し隠れる位置で駆け出せるラインができ、ここしかないとおもい、思い切り仕掛けることができ、2位でゴールすることができました。
優勝には届きませんでしたが、学生最後の年に選手権大会の表彰台に立てたこと、応援してくれたチームのメンバーや昨年一緒に大会運営をしてきた学生委員の仲間たち、その他多くの人たちが喜んでくれたこと、結果が出せず悩んでいた時もずっと支えてくれた両親に良い報告ができたことは何よりも嬉しかったです。
たくさんの応援ありがとうございました!
最後のインカレはこれまで応援してくれた全ての人たちに「ありがとう」と伝えられるような最高のレースにしたいと思います。
最後まで応援よろしくお願いいたします!
河村元選手(鹿屋体育大学)
前回大会に続き出場したスクラッチ。1組目2組目ともに鹿屋が1着で予選を突破したため自分も予選1着通過を頭に入れて出走。
序盤に牽制が入ったタイミングで単独の逃げを作ることができゴールまで踏み切ることができた。

決勝では集団スプリントを意識したギアで挑んだが逃げの展開となり、集団をラップ出来そうだったが、あと一歩のところで追いつくことができなかった。しかし、積極的なレースを展開出来たことは自分にとってプラスになった。
インカレではロードレースがメインとなるため大学総合の得点に貢献できるよう残りの日にちを大切に過ごそうと思う。

小野寺要選手(同志社大学)
大会の運営や温かいご声援、サポートありがとうございました。スクラッチでは頭を使って走ることを意識し、なんとか決勝に上がったものの、まだまだ脚力や走り方に改善すべき点があると感じるとても悔しいレースでした。
インカレトラックでは4キロチームパシュートのみに出場する予定です。チームに貢献できるように最大限頑張りますので応援のほどよろしくお願いいたします。

■タンデム・スプリント
第1位 植松史弥選手 熊谷海飛選手 中央大学 |
第2位 吉田唯斗選手 本田音輝選手 明治大学A |
第3位 井上開斗選手 小川純平選手 日本体育大学 |
植松史弥選手(中央大学)
2年前の個人戦では熊谷と優勝したものの、インカレ前の練習でタンデムで落車してしまって恐怖心からタイムも出なくなってしまい、タンデムにはとても苦手意識がありました。
しかし、予選で練習よりも0.5秒ほど良いタイムを出すことが出来て、少し自信をつけることができました。
決勝では明治に先制点を取られてしまった時は不安になり自分の悪い所が出てしまっていましたが、先輩からのアドバイスや自分たちの脚を信じて最後まで踏み切り優勝することができました。
インカレまでにもう一段階仕上げて優勝したいです!
日本体育大学チーム

井上開斗選手(日本体育大学)
初めてのタンデムの大会で走り方がわからず個人戦ではだいぶ走り方を学べたのでインカレでは優勝したいと思います。
見ててください魅せます!
小川純平選手(日本体育大学)
このたびは、大会が無事に開催されましたこと、学連関係者の皆様に心より感謝申し上げます。
今回の個人戦トラックにおいて、タンデムスプリントでは、昨年は二学年上の清水さんとペアを組み、2位という結果を収めました。今年は同期の井上と新たにペアを組み、まだペアを組んで間もないため、250mFTTでの計測時の動きや対戦の感覚など、不安要素も多くありました。そうした中で、3位という結果を残すことが出来ました。
対戦では、去年からよく明治大学さんとの対戦機会が多く、そのたびに技術の高さに驚かされ、学びを多く頂いています。また、3位4位決定戦では日本大学さんとの対戦となり、1/2決勝での反省を活かし、2本しっかりと取り切ることができました。
インカレに向けて、昨年の4位という悔しさを晴らすためにも、今年は一つでも上の順位を目指して、日々の練習に励んでいきます。ペアである井上と息を合わせ、前へ前へと力強く踏み出していきたいと思います。
今後とも、日本体育大学への応援をよろしくお願いいたします!

明治大学チーム

本田音輝選手(明治大学)
まず、今大会の関係者の皆様ならびに、応援してくださった皆様に心より感謝申し上げます。
2連覇をかけて臨んだ今大会でしたが、残念ながら目標を達成することはできませんでした。予選では1位であがることができた一方で、対戦では自分の弱さが出てしまい、ペアを組んでいる吉田さんにはご迷惑をおかけしてしまいました。
吉田さんとペアを組んで3年目。次のインカレが最後のレースとなります。悔しさを力に変えて、残された日々でさらにレベルアップし、学連記録更新と優勝を目指して全力で取り組んでいきます。
ラストタンデム僕の“コーナー首入れ”を魅せにいきます。明治大学の応援よろしくお願いいたします!
■ポイント・レース
第1位 梅澤幹太選手 鹿屋体育大学 |
第2位 木綿崚介選手 日本大学 |
第3位 辻陸翔選手 明治国際医療大学 |
梅澤幹太選手(鹿屋体育大学)1/2
まずは大会を開催してくださった学連関係者の方々に感謝申し上げます。
個人戦トラックではポイント、マディソンの2種目での優勝することができて、とても嬉しいです。ポイントではきつい展開の中でも自分の走りを発揮することができたと思います。(マディソン編へ続く)
松井丈治選手(立命館大学)
ポイント、マディソンともに後手を踏む展開にしてしまいました。そこから勝負できる脚力があればよかったのですが、両種目とも全く勝負に絡めませんでした。
インカレは攻める走りで、前々で展開できるよう、フィジカルだけでなく戦略面もしっかりアップデートして挑みたいと思います。
立命館大学への応援、何卒よろしくお願いします。


■マディソン
第1位 梅澤幹太選手・並江優作選手 鹿屋体育大学A |
第2位 山下虎ノ亮選手・三浦一真選手 中央大学 |
第3位 新井敬太選手・木綿崚介選手 日本大学A |
梅澤幹太選手(鹿屋体育大学)2/2(ポイントレース編から続き)
マディソンでは並江選手とレースをうまく組み立て、作戦通りの走りができました。
インカレでは鹿屋体育大学のチーム力を発揮して、団体追い抜きでの優勝を目指して頑張りたいと思います。
鹿屋体育大学の応援よろしくお願いします!
三浦一真選手(中央大学)
マディソンは初めてペアを組んで2位という結果もいい方なのではと思います。もっとインカレまでに練習などタイミングを合わせるなどの練習をすればかなりいい結果になると思います。
インカレまで1ヶ月とすこしですが、どんな種目に出ても全力で頑張ります!
インカレでチームパーシュートで学連新記録を出して優勝、学校総合でも優勝できるよう頑張ります!
中央大学へのたくさんの応援よろしくお願いいたします。
編集&Photo:Fumihiro Fukai
※ポイントレース表彰撮影:学生委員