全日本学生トラックレース・シリーズについて
現在、日本学生自転車競技連盟ではシリーズ戦方式の「全日本学生トラックレース・シリーズ」(通称:TRS)を開催しています。年間を通してポイントランキングやクラスカテゴリ分けをした学生競技選手のレベルに合わせたトラックレースに参加できる機会の提供と競技力向上に寄与する目的があります。
RCS(ロードレース・カップ・シリーズ)開催がもたらす効果
ロードカップシリーズ戦により学連登記選手のロードレース出場機会が増加し、特に低位、中位の選手層で走行スキル・走力がそれに比例して向上してきています。2011年インカレロードが数年前の同コース(美麻)の1周ラップタイムから10%以上速かったのにも拘わらず完走人数が増えた事が、そのことを如実に証明しています。
そして、中位選手の競技力向上によるプレッシャーが上位選手のレベルを押し上げ、2011年のツールド北海道や国体ロードレースでも多くの学連選手が上位で表彰され、ユニバシアードのロードレースにおいては3位銅メダルと4位を獲得するなど、育成の結果が目に見えて現れはじめています。
トラックレースの競技力向上を目指して
RCSにおいて着実な効果が表れたため、トラックレースにおいても学連選手強化を図るべく、既にあったトラックレースシリーズを発展させ、ポイントレースをシリーズ戦化し、世界に対抗できる選手の育成を目指していくこととなりました。
現在、短距離系種目は世界レベルとのタイム差が大きいため、まずはレースによるスキルの向上以前に選手個々の基礎体力をより強化すべき段階でありますが、中長距離系種目は2011年ユニバシアードポイントレースで女子が銅メダル、男子は4位を獲得。さらに言えば、近年、学生ではないもののワールドカップや世界選手権ではポイントレース・スクラッチなどの中長距離種目で日本人選手の入賞が多く、学生選手でも十分に国際的な水準で戦える可能性があると考えられます。
また普及の観点から、クラス別レースにより多くの選手にレースを経験させるとともに、トラックの指導を受ける機会や練習機会の少ない選手に対して、指導者付の練習会又は記録会を同時に開催しています。
日程及び開催地
世界を見据えた競技力の向上を意図している関係上、250m(または333m)トラックのみで開催されています。
オムニアムがオリンピックの正式種目になったため、2014年度よりオムニアム専門の大会が新設され、2016年度より新設された「JICF INTERNATIONAL TRACK CUP」がTRSの一つとして組み込まれることとなりました。
名称 | 開催地 | 時期 | |
1 | 全日本学生TRS第1戦 | 修善寺 | 4月 |
2 | 全日本学生TRS第2戦(ポイントレース・スクラッチ) | 修善寺 | 5月 |
3 | 全日本学生TRS第3戦 | 修善寺 | 12月 |
4 | 全日本学生TRS第4戦 | 修善寺 | 1月 |
※2016年まで行われていたTRS4戦(オムニアム)は選手権大会へ格上げ
TRSのカテゴリーやポイントについての情報はこちらを参照