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【みどころ#03】IC2017・レース系トラック種目

 

多彩な競技種目があるトラックレース
自転車競技にはさまざまなトラック種目があります。
インカレでは学連主催大会で実施される競技種目のうち、マディソンを除く種目が競技として行われます。

自転車競技のトラック種目はタイムを競い合うタイムトライアル系種目とトラック レース系種目に分類することができます。

今年のインカレの注目は?
レース系種目は、少人数で行われるスプリント系と、多人数のケイリンやポイントレースで見どころが違ってきます。

スプリント系の種目
予選のタイムトライアルの結果で組み合わせが決まるため、1/4決勝くらいまでは番狂わせはそれほど多くありません。

ただし、今年も1周が333mかつカントが急なバンクで行われるため、選手の走力が拮抗する1/2決勝以降では、駆け引きのうまさやレースをこなした経験や技術も大きな要素となります。

2017学生選手権個人トラックSPでは1年生が優勝 男子SP(スプリント)では坂井洋選手(日本大)の実力が頭ひとつ抜けており、優勝候補の大本命と目されています。

2017年個人トラック スプリント決勝戦で優勝を決める坂井選手

7月に同じ会場で行われたJICF TRACK CUPでも世界の強豪を相手に2位と健闘、7月の学生選手権でも優勝しています。

坂井選手(写真は2017年個人トラック)

インカレでも強さを見せつけることができるかが注目されます。 7月の学生選手権で惜しくも2位となった堀航輝選手(鹿屋体育大)はインカレでもエントリー、昨年多くの旋風を巻き起こした今年の2年生世代では、沢田桂太郎選手(日本大)選手や山根将太選手(中央大)、荒川仁選手(明治大)、田中克尚選手(早稲田大)などがエントリーしており、絶対王者に一泡吹かせることができるが見ものです。

2017年個人トラック スプリント決勝戦に挑む堀選手
荒川選手、田中選手(写真は個人トラック スプリント1/4決勝)

先述のJICF TRACK CUPでは、予選の200mタイムトライアルで10秒台を記録する選手が続出、今年もレベルの高い戦いになりそうです。

女子スプリント
岡本選手、清水選手を軸に展開 昨年のインカレでは清水知美選手(八戸学院大)が順当に勝利しましたが、今年は岡本二菜選手(日体大)が急成長、7月の学生選手権でも清水選手に完勝して今季の好調さを堂々とアピールしました。

2017年個人トラック 女子スプリントは岡本選手が優勝

インカレでもこの二人が中心的な存在となりそうですが、昨年2位の西島叶子選手(鹿屋体育大)などが展開次第で出し抜けを食らわせることができるのかも見どころとなります。

2016年インカレ 女子スプリント決勝戦は清水選手が制した(2016.8.27)

男子タンデムスプリントは混戦模様
昨年のインカレでは、法政大学ペア(鈴木/高橋選手)が鹿屋体育大学ペア(安本/徳田選手)を抑えて優勝しました。

2016年インカレ タンデム決勝戦フィニッシュシーン(2016.8.27)

昨年の伊豆ベロドロームほどではないものの、急斜面の小回りバンクのため、大きな自転車をいかにうまく操れるかが勝負の分かれ目になり、予選タイムの結果がストレートに反映されにくいので最後まで目が離せません。

今シーズンの学生選手権個人トラックでは早稲田大学ペア(中井/安倍選手)がそれぞれの競争で不利な展開からゴール直前で測ったように差すレースを続け優勝しましたが、他大学のペアが同じ手を二度も食うとは考えにくく、今年も本命不在の大混戦となりそうです。 昨年の覇者の法政大学ペアは今年も同じメンバー(鈴木/高橋選手)で臨み連覇を目指します。

2016年インカレ タンデム優勝の鈴木/高橋選手

今年の西日本インカレを制し、昨年3位からの逆襲を狙う朝日大学ペアも昨年と同じメンバーでエントリー(畝木/中村選手)してきました。

2017年西カレ タンデムスプリント優勝の朝日大学

ケイリン・ポイントレース、スクラッチは有力メンバーがずらり 多人数で行われるケイリンやポイントレース、スクラッチでは、展開次第で着順の変更が起こりやすく、各大学の出場選手数も各学校1名までに制限されるため、過去のインカレでは、ノーマークの伏兵が優勝、入賞した場面も数多くありました。

今年の男子ケイリン・インカレチャンピオンは?
スプリントの本命候補で昨年インカレ2位の坂井洋選手(日本大)がケイリンにもエントリー、2冠を狙いますが、各大学がエース級選手を投入し、展開次第で着順が毎回変わりそうなメンバー構成となりました。

個人トラック ケイリンは山根選手が優勝。第2位が松岡選手(2017.7.3)

7月のトラック個人戦での決勝進出メンバーでは、優勝の山根将太選手(中央大)、2位の松岡辰泰選手(日本体育大)、板倉玄京選手(明治大)が正選手でエントリーしてきましたが、1kmTTの優勝候補である小原佑太選手(朝日大)、スプリントでも有力入賞候補の鈴木玄人選手(法政大)など、一発かましそうな猛者がそろいました。

山根将太選手(写真は2017個人トラック)
最も手前が松岡選手、その隣が板倉選手(写真は2017年東日本トラック ケイリン1/2決勝)
最前が板倉選手(写真は2017年個人トラック)
最前が鈴木玄人選手(写真は2017年個人トラック)
西カレ ケイリン決勝でトップフィニッシュする小原佑太選手(2017.8.13)

ハイレベルの争いで選手同士の位置取りも予選から激化し、毎年有力選手が思わぬ失格や降格の憂き目にあうことも多く、反則を取られず、かつ攻めの走りを続けられるかがカギとなりそうです。

男子ポイントレースは昨年のリマッチか、それとも?
ポイントレース決勝は40キロの長丁場です。
緩急豊かな駆け引きに対応できる力だけでなく、長距離のロードも踏めるような地脚も要求されます。
そのため、有力校は経験豊かな上級生や、下級生でも高校時代にポイントレースに実績を残した選手を投入する傾向があります。

2016年インカレ ポイントレース ラスト1周時

昨年のインカレ優勝の荒井佑太選手(法政大)、2位の曽我部厚誠選手(京都産業大)、3位の孫崎大樹選手が今年もエントリーしています。ロードナショナルチームでも活躍した岡本隼選手(日本大)、インディヴィデュアルパーシュートでも優勝候補の今村駿介選手(中央大)らもエントリーしてきています。

2016年インカレ ポイントレース優勝の荒井選手(写真は2017年個人トラック)
2016年インカレ ポイントレース第2位の曽我部選手(写真は2017年個人トラック)
2016年インカレ ポイントレース第3位の孫崎選手(写真は2016年インカレ)
スプリント力と持久力を兼ね揃えた岡本隼選手(写真は2017年個人トラック)
インディヴィデュアルパーシュートでも優勝候補の今村駿介選手(今村選手は左より3人目。東日本トラックにて撮影)

男子ポイントレースは2日目の最終種目に組まれており、ここで上位入賞を果たせば決勝種目が多い3日目に良い流れを持ってくることができるため、見逃しは厳禁です!

スクラッチは激戦に
今年の実業団選手も参加する全日本選手権トラックでこの種目でナショナルチャンピオンに輝いた高橋優斗選手(中央大学)、7月の学生選手権個人トラック男子スクラッチで優勝した中村賢人選手(朝日大)、スプリントでも上位入賞候補の沢田桂太郎選手(日本大)、昨年のインカレでポイントレース4位の阿部将大選手(鹿屋体育大)がエントリーしています。
各大学のスピードスターとも言える選手たちが駆け引きをみせるスクラッチは激戦必至のレースになることが予想されます。

今年の全日本選手権トラックのスクラッチナショナルチャンピオンである高橋選手(中央大学)
沢田桂太郎選手(写真は2017年個人トラック)
阿部将大選手(写真は2016年インカレ ポイントレース)
中村賢人選手(写真は2016年TRS第3戦 2016.7.16)

本種目は最も落車が多発する競技で、少しの位置取りのミスが命取りになることもしばしば。狭い小回りバンクでいかに上手に立ち回ることができるかも見どころの一つでしょう。


大学自転車競技の頂点を決める競技大会!
2017年8月31日(木)から9月3日(日)まで文部科学大臣杯第73回 全日本大学対抗選手権自転車競技大会(通称:インカレ)が長野県で開催されます。

8/31(木)〜9/2(土)はトラック競技が日本で最も高地にある松本市美鈴湖自転車競技場で、最終日9/3(日)は大町市美麻地区公道周回特設コースで個人ロードレースが行われます。


■関連情報はこちらから■
日本学生自転車競技連盟 【公式サイト】:http://jicf.info/
【特設情報サイト】:http://jicf.info/officials/

文部科学大臣杯第73回全日本大学対抗選手権自転車競技大会
【大会概要ページ】:http://jicf.info/5960/

【公式Facebookページ】:https://www.facebook.com/jicfjoho/ 【公式Twitter】:https://twitter.com/jicf_jimukyoku

また、競技速報Twitterにて、テキストLIVE配信を行う予定です。

#01 インカレ2017みどころ
#02 インカレ2017トラック種目:タイムトライアル系
#03 インカレ2017トラック種目:トラックレース系
#04 インカレ2017トラック種目:チーム種目
#05 インカレ2017ロード種目:個人ロード種目

【みどころ#02】IC2017・タイム系トラック種目

 

今年のインカレは超高速バンクで開催!
昨年のインカレは日本一の高速トラック伊豆ベロドロームで開催され、多くの学連記録が生まれました。
松本市美鈴湖自転車競技場は標高1000mの高地にあり屋外最高速のバンクとして名高く、さらに昨年の記録が塗り替えられるのか?が一番の見どころとなりそうです。

1kmTTは順当か、波乱か?
昨年は1分2秒台の記録が飛び出したこの種目では、昨年と似たメンバーがエントリーしてきました。

7月の個人戦で優勝した橋本壮史選手(中央大)、けがからの復活で西日本インカレを制した小原佑太選手(朝日大)、東日本学生選手権を制した鈴木陸来選手(法政大)らの争いになりそうです。番狂わせが少なく実力通りに決まりがちな競技ですが、彼らが作り出す勢力図を一気に塗り替える選手が登場するでしょうか?

2017年個人トラック1km優勝の橋本壮史選手
小原佑太選手(写真は2017年個人トラック)
鈴木陸来選手(写真は2016年 個人トラック 1kmTT 2016.7.3)

個人追抜きは混戦必至
パーシュート系の種目では、ロード競技にもエントリーしている選手が多く、彼らの調子を見るという意味でも注目度の高いレースとなりそうです。

7月の個人戦を制した松本憲斗選手(鹿屋体育大)、孫崎大樹選手(早稲田大)、今村駿介選手(中央)、眞砂英作 選手(明治大)などがどんな走りを見せるのかが楽しみなところです。

松本憲斗選手(写真は2017年個人トラック)
孫崎大樹選手(写真は2017年個人トラック)
今村駿介選手(写真は2017年個人トラック)
眞砂英作 選手(写真は2016年 個人トラック4kmIP  2016.7.3)

一方、トラック競技一本に絞った東日本選手権の覇者、貝原涼太選手(日本大)やロード競技は補欠に回っている安田開選手(日本体育大)らが、乾坤一擲の走りを見せるか、興味は尽きません。

トラック競技一本に絞った貝原涼太選手(写真は2017年TRS第1戦)
安田開選手(写真は2017年個人トラック)

 

梶原選手がどこまで記録を伸ばすか?
女子個人追い抜き 女子では、昨年エントリーのなかった梶原悠未選手(筑波大)が満を持してエントリーしてきました。筑波大では唯一の参加選手となり、大学の威信を背に好記録を出すことができるのかに注目が集まります。

梶原悠未選手(写真は2017年個人トラック)

他にも菅原朱音選手(八戸学院大)、昨年の覇者橋本優弥選手(鹿屋体育大)、同大会2位の古山稀絵選手(日本体育大)らが上位争いを演じることになりそうです。

菅原朱音選手(写真は2017年個人トラック)
昨年の覇者橋本優弥選手(写真は2017年個人トラック)
古山稀絵選手(写真は2017年個人トラック)

大学自転車競技の頂点を決める競技大会!
2017年8月31日(木)から9月3日(日)まで文部科学大臣杯第73回 全日本大学対抗選手権自転車競技大会(通称:インカレ)が長野県で開催されます。

8/31(木)〜9/2(土)はトラック競技が日本で最も高地にある松本市美鈴湖自転車競技場で、最終日9/3(日)は大町市美麻地区公道周回特設コースで個人ロードレースが行われます。


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#01 インカレ2017みどころ
#02 インカレ2017トラック種目:タイムトライアル系
#03 インカレ2017トラック種目:トラックレース系
#04 インカレ2017トラック種目:チーム種目
#05 インカレ2017ロード種目:個人ロード種目

【みどころ#01】インカレ2017

大学自転車競技の頂点を決める競技大会!
2017年8月31日(木)から9月3日(日)まで文部科学大臣杯第73回 全日本大学対抗選手権自転車競技大会(通称:インカレ)が長野県で開催されます。

8/31(木)〜9/1(土)はトラック競技が日本で最も高地にある松本市美鈴湖自転車競技場で、最終日9/3(日)は大町市美麻地区公道周回特設コースで個人ロードレースが行われます。

インカレとは?
日本学生自転車競技連盟が主催する競技大会には全日本学生選手権大会が現在6つあります。(個人ロード・クリテリウム・チームTT・個人TT・個人トラック・オムニアム)
インカレは連盟発足年である1936年に記念大会が行われ、以降現在に至り、今大会で73回目となります。
全日本学生選手権の最上位に位置づけられた大学対抗戦としてトラック・ロードの各種目の得点を総合した大学の総合成績で競う競技大会です。

男子は計10種目、女子は6種目で行われます。
昨年からトラック競技でスクラッチが追加されました。

種目 男子 女子
500mタイムトライアル 500mTT
1kmタイムトライアル 1kmTT
3㎞個人追抜 3kmIP
4㎞個人追抜 4㎞IP
スプリント SP
ケイリン KEIRIN
ポイントレース PR
スクラッチ SCRATCH
タンデムスプリント TANDEM
4㎞団体追抜 4kmTP
チームスプリント TSP
ロードレース RR
種目合計 10 6

現在、男子大学対抗は鹿屋体大が4連覇 男子は過去30年ではインカレで総合優勝を果たしている大学は2校しかありません。

4連覇中の鹿屋体育大学(写真は2016年度インカレにて)

1982年から2012年まで日本大学が30連覇を達成し、2013年に鹿屋体育大学が初の総合優勝を果たしました。
以降、昨年の2016年のインカレまで鹿屋体育大学が男子4連覇を達成しています。

2012年まで30連覇を遂げた日本大学(2017年5月 東日本トラック会場にて)

女子も同じく鹿屋体育大学が2連覇を達成しており、その記録が今年も更新されるのかが注目されます。

今年のみどころは?
ここ数年、連覇を続けている鹿屋体育大学だけではなく、他大学も大学対抗優勝を目指して力をつけてきています。
既に昨年の時点でも、男子トラック部門は2位の中央大学とわずか5点差、男子ロード部門では明治大学と1点差で、完全優勝ではあったものの辛勝でした。

2016年度インカレ男子トラック部門2位の中央大学(2017年5月 東日本トラック会場にて)
2016年度インカレ男子ロード部門2位の明治大学(2017年5月 東日本トラック会場にて)

男子部門は今年は復権を狙う日本大学には今シーズン、トラック・ロードともに成績を残している選手が多くいることや、トラック種目に強い朝日大学、法政大学、中央大学、ロード種目にメンバーのいる明治大学、順天堂大学、京都産業大学など総合上位の差は拮抗しています。

女子部門も鹿屋体育大学が日本体育大学をはじめとした他大学の追撃をいかにはねのけるかが見どころとなります。
また、大学生ながらナショナルチームのメンバーとして活躍する梶原選手(筑波大学)や、福田選手(慶應義塾大学)の他にも全日本選手権で上位に入る選手も多くいるため、ハイレベルな戦いが予想されます。

女子4人がインカレ出場する日本体育大学(2017年5月 修善寺オープンロード会場にて)

開催地の高地特有の天候やレースの展開次第では大きく成績が入れ替わる可能性があります。

個人部門に目を向けてみると
昨年に引き続き特にトラックの計測系種目が注目されます。
今年の会場の松本市美鈴湖自転車競技場は日本有数の高速バンクで、大会記録はもちろん、学連記録や日本記録の更新まで期待されますが、標高1000mの山頂にあることから天気の急変も多く、雨や風の影響で一気に力の要るバンクになる場合もあり、バンク適正、そして時の運が勝敗を左右する可能性があります。

スプリントやケイリン、ポイントレース、スクラッチといったレース系種目では、各大学ともに出場選手が限られるため、プレッシャーのかかる展開のなかで、いかに得点につなげられる走りをみせるかがインカレ総合優勝へのキーポイントとなります。

各大学は最善の戦略を立てて選手を起用し、各種目に臨みます! 最終日に行われるロード種目では、各大学が8人まで(女子は6人まで)選手を起用できるため、各大学の戦略と駆け引きがみどころとなります。

いかにエース選手を温存させつつ、より多くの選手を入賞させることができるかという難題に各大学は挑みます。
また、昨年は各大学の主力級も巻き込んだ大きな落車が続発してしまいましたが、アクシデントに巻き込まれずにいかに生き残ることができるのかもカギとなります。

今年のインカレを制し、長野の空に校歌を高らかに響かせることができる大学はたった一校。

その大学は、果たしてどの大学になるでしょうか?!

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#01 インカレ2017みどころ
#02 インカレ2017トラック種目:タイムトライアル系
#03 インカレ2017トラック種目:トラックレース系
#04 インカレ2017トラック種目:チーム種目
#05 インカレ2017ロード種目:個人ロード種目

IC VOICE2017:#23・秋山浩杜(東京大学)

2017年8月31日(木)〜9月3日(日)、文部科学大臣杯 第73回 全日本大学対抗選手権自転車競技大会がトラック競技・長野県松本市三才山 松本市美鈴湖自転車競技場( 333.33m)で、ロード競技・長野県大町市美麻地区 公道周回特設コース開催されます。

今回が最後のインカレとなる4年生となる学連登記選手に質問してみました。

東京大学の秋山浩杜(あきやまひろと)選手です!  和歌山県立桐蔭高校出身の選手です!

Q:大学生活最後のインカレ今の心境は?
怪我の影響のため、練習不足が否めなくなかなか厳しいですが、やれることは全力でやり切ろうと思っています。

Q:インカレ前、チームの雰囲気は?
トラックでは長岡(3年)のポイント、ロードでは東大名物生駒(M1)に注目していただきたいです。

Q:過去のインカレで印象的な大会は?
2016年インカレロード。
初めてロードレースを走るだけでなく「戦えた」ことが楽しかったです。

2016年インカレでフィニッシュする秋山選手(2016.8.28)

4年目が最後と意気込んでくるので、やはり他の大会と比べ重みが違う大会だと感じています。

Q:大学で自転車競技をしてきてよかった?
自転車競技を通じて、非常に尊敬できる人たちに出会えたこと。柿木克之・孝之氏、東大OBでもある西薗選手etc…

Q:4年間で一番思い出に残る大会は?
どれも思い出に残っているが、2017全日本選手権は苦しい中でそれなりの成績を残せたので嬉しかったです。

Q:交流のある他大学の選手は?
宮本選手(慶應義塾大)、原選手(順天堂大)、伊東選手(順天堂大)などとは交流があります。

Q:他の選手の走りを見て感動したことがある?
東大の2つ上の先輩、林さんのレースと
2014インカレポイントレースでの橋本英也選手
(感動というより圧巻ではありましたが)

Q:同学年を代表する学連選手を3名挙げると?
荒井選手(法政大学)、山本選手(鹿屋体大)、岡本選手(日本大)

Q:最後に一言メッセージを
東大チームとしてインカレを走り抜きます。
応援よろしくお願いいたします!

【みどころ】西カレ

皆様、こんにちは!西日本学連の毎度おなじみの中の人です。

今回、2017年8月12・13日に大阪府岸和田競輪場(400mバンク)で開催される第53回 西日本大学対抗選手権自転車競技大会トラック(西日本インカレ)レースのみどころを紹介したいと思います!

西日本インカレとは

JICF加盟校の所在地が愛知県・岐阜県・富山県以西にある大学で西日本学連加盟校で全日本インカレの西日本学連版として53年前から開始されました。2013年度からロードとトラックで対抗得点を争う大会として変更になりました。今年は5月の美山ロードに組み込む予定でしたが学連のレースと被ってしまったため、ロードの部は残念ながら中止になりました。

 

今回のレースの注目は?

今年度開催された第58回全日本学生選手権トラック自転車競技大会でスクラッチレースで優勝した中村選手(朝日大学)が今回もスクラッチレースに出場します。全日本インカレ前の大会でいい走りを是非とも期待したいです!!

2017年個人トラック スクラッチ優勝の朝日大学 中村選手(2017.7.2)

 

今年の主な出場選手紹介

大阪産業大学 植益選手 白馬クリテリウムにて(2017.7.30)

 

中京大学 川嶋選手 白馬クリテリウムにて(2017.7.30)

 

 

関西大学 二宮選手 白馬クリテリウムClass3で優勝しロード昇格を決めている!(2017.7.31)
大阪経済大学 栗田選手 白馬ラウンド2日目Class3Bで2位入賞しロード昇格を決めている!(2017.7.31)
鹿屋体育大学 釘尾選手 2016年個人トラック ケイリンにて(2016.7.2)

 

 

 

 

 

 

【みどころ】西日本学生選手権トラック

皆様、こんにちは!!初めて西日本学連を代表してJICF特設情報サイトに記事を投稿することになりました西日本学連の中の人です。

今回、2017年5月5・6日に岸和田競輪場(400mバンク)で開催される第37回西日本学生選手権トラック自転車競技大会のみどころを紹介したいと思います!

西日本学生自転車競技連盟とは?
まず、西日本学生自転車競技連盟は1950年に京都大学・関西学院大学・関西大学・立命館大学の5大学により関西学生自転車競技連盟が発足したところから始まります!

現在はJICF加盟校の所在地が愛知県・岐阜県・富山県以西にある大学学校が西日本学生自転車競技連盟加盟校として活動しています。
平成29年1月現在の加盟校数は関西圏を中心に21校の大学が加盟しています。
下記の主催大会の他に全日本学生選手権クリテリウム競技大会なども主管で行っており、多くの西日本学連に関わりがある方々が大会運営にご協力いただいています!

西日本自転車競技連盟が主催する競技大会一覧

大会名 競技種目
西日本学生選手権トラック競技大会 トラック
全日本学生自転車競技トラック新人戦・西日本大会 トラック
西日本大学対抗自転車競技大会 TR&RR

第37回西日本学生選手権トラック自転車競技大会
今年37回目を迎える西日本学生選手権トラック自転車競技大会は近年GW期間中に開催される競技大会でシーズン序盤の各大学の戦力を知る上で非常に重要なトラックレースの競技大会となっております!

今年も120名の選手が参加予定で、年々増加傾向にあります。
開催競技種目一覧

男子の部: スプリント、1kmTT、4kmIP、ポイントレース、スクラッチ(10km)、ケイリン、4kmTP、チームスプリント
女子の部: スプリント、500mTT、3kmIP、スクラッチ(8km)、チームスプリント(2 名編成)

今回のレースの注目は?
昨年度、全日本選手権トラック1kmTTで優勝し、ナショナルチャンピオンに輝いた小原選手(朝日大学)は怪我から復帰してのシーズンになります。

そして昨年のインカレの団体追い抜きでベスト4に残ったチームのうち1位・2位は西日本学連加盟校でした。(優勝:朝日大学・2位:鹿屋体育大学)
今大会には鹿屋体育大学がエントリーしていませんが、同じくインカレで7位入った京都産業大学も今シーズンは新たに1年生が入ってきて、朝日大学と同様にトラック競技でも上位を狙える存在になれるか注目が集まります。

開催日は2017年5月5日・6日で会場は岸和田競輪場(400バンク)で開催されます。是非、西日本学生選手権トラック自転車競技大会をご注目ください!!!!

今年の主な出場選手紹介

小原選手(朝日大学) 出場予定種目:ケイリン、チームスプリント ※写真はTRS第1戦 1kmTT(2017.4.9)より

 

阪本選手(朝日大学)出場予定種目:500TT、IP ※写真はTRS第1戦500mTT(2017.4.8)より

 

山住選手(立命館大学)出場予定種目:ポイントレース、チームスプリント    ※写真はTRS第1戦 4kmIP(2017.4.8)より

 

西原選手(中京大学) 出場予定種目:ポイントレース、チームパーシュート    ※写真は全日本学生選手権トラック スクラッチ(2016.7.2)より

 

曽我部選手(京都産業大学)出場予定種目:ポイントレース、チームパシュート

 

吉岡選手(京都産業大学)出場予定種目:スクラッチ、チームスプリント、チームパシュート

 

八木選手(愛媛大学) 出場予定種目:500mTT、IP ※写真は全日本学生選手権トラック3kmIP(2016.7.2)より

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2016TRSを終えて(後編)

こんにちは!日本学生自転車競技連盟広報委員会です!

今回、先月に今シーズンのシリーズ戦が終了したTRS(トラック・レース・シリーズとは?)について、今シーズンの振り返る記事の後編です。

前編はこちらから!:http://jicf.info/officials/2302

2017年1月15日に開催された全日本TRS第6戦をもって、2016年度のTRS(トラック・レース・シリーズとは?)はすべての大会を終えました。

トラックレース競技のシリーズ戦であるTRSは2013年から始まり今年で4年目を迎え、着実に学連、日本の中でのトラックレース競技力の向上を目的とした効果がでてきています。

本連盟で来年度(2017年度)も引き続きTRSを継続していくにあたって、今年度の結果をどのように振り返るべきか、また来年度以降にTRSをどのように位置付けていこうと計画しているのか、日本学生自転車競技連盟の三宅秀一郎強化普及委員長に聞きました。


Q.今年は小林泰正選手が全日本オムニアム選手権で優勝するなど、学連選手が学連外のレースでも目立った一年でした。

三宅強化普及委員長「先ほど申し上げた倉林選手の例と同様、学連選手全体的に言えることは数年前と比べて絶対的なスピードが上がり、上位レベルでも競争相手が多くなってきたことにより練習効果が高まったということでしょう。

小林選手は倉林選手と同様一年生の頃から積極的にTRSに出場してきている印象が強いです。今後、他の中長距離の選手も相乗効果となってますます全体的なレベルが上がって行くことを期待します。」

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全日本オムニアム優勝の小林泰正選手(日本体育大学)

Q.女子選手の強化に関して、今後どのようにお考えですか?

三宅強化普及委員長「まずは、女子TRS優勝の伊藤選手、おめでとうございます。彼女は今シーズン積極的にレースに参加されていたことが非常に印象的でした。女子については学連全体を通して女子選手が少ない中、さらにトラック競技に取り組んでいる選手が少ないのが大きな課題ですね。TRSに関してはこれまで通り、学連以外の参加者も参加できるようにして広く募集し、毎回多くの女子選手に積極的に参加してもらいたいと思います。

幸い、高校生の女子選手は増加傾向にあるので、そう言った選手にも大学でも競技を続けてもらえれば今後の女子選手の強化につながると思います。

UCIでは年齢でカテゴリーが分かれますが、女子に関しては年齢制限を設けないで参加してもらうということも考えられます。
実際、今年度女子3kmIPで日本新記録を出した梶原選手については特例措置で、男子のクラス2に参加を認めるなど実力に合わせて対応し、強化に対し良い環境づくりが柔軟にできると思います。」

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梶原悠未選手(筑波大学)は男子クラス2に出場している(TRS第5戦 ポイントレース)

Q.話は変わり、2017年度から学連における選手権大会参加基準が変更されます。これにはどういった意味やねらいがあるのでしょうか?

三宅強化普及委員長「やはり全体の水準が上がったからです。目標誘導の意味合いもあるので、誰でもちょっと頑張れば達する基準ではあまり価値がないというのが私の本音です。
ただし一方で、これからトラック競技を始めようとしている選手にとっては入り口のハードルが高くなるため、学連選手内のバランスを考えて来年度の基準を決めました。

具体的には、A基準に関してはこれまで以上に高い目標を持ってもらえるように設定し、逆にB基準に関してはこれからトラック競技を始める人にも頑張れば手が届くレベルで設定してあると思います。
最近は昔に比べて初心者でもDHバーやディスクホイールを使うようになり、またタイムが出やすい競技場(伊豆ベロドローム、美鈴湖自転車競技場など)が増えてきていることも理由のひとつとして挙げられますね。」

Q.来年度からはオムニアムを選手権大会として正式に開始する予定です。学連で今後オムニアム競技はどのように位置付けられていくのでしょうか?

三宅強化普及委員長「TRSがある程度うまく出来てきたことにより、JCFの中距離強化指定選手には学連出身者が多く在籍しています。日本の強化に非常によく貢献できていると言えます。

オリンピックの種目としてオムニアム競技が採用されており、そこへの出場のみならず上位を狙う選手を輩出したいのです。そのためにはもっと多くの選手にオムニアムに取り組んでもらいたいという趣旨からオムニアムを選手権大会として正式にスタートさせることにしました。

これまでオムニアムをやったことない選手にとっても一つのターゲットになるでしょうし、下位の選手にも挑戦する良い機会を与えられると思います。
オムニアム選手権はB基準で参加できるため、是非多くの人に参加してもらいたいと思います。オムニアムの中ではポイントレースは経験する機会が多くなっていますが、テンポ・レースエリミネーション経験する機会が少ないです。オムニアムのみならずマディソンもオリンピックに採用される可能性が出てきましたので、もっとこれらの種目を練習できる機会を増やし、経験を積んでもらいたいと思います。」

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TRS総合第2位 渡部選手コメント:今シーズン一番印象に残っているレースはTRSのオムニアムです。 オムニアムはルールが大きく変更され、TT種目がなくなりテンポレースが加わったことや、ポイントレース最終ポイントが倍点になったりと、初めてのレースで新鮮でした。(写真は2016年11月開催の全日本オムニアム)

Q.これまでの質問をふまえて、三宅委員長が現在注目している選手はいらっしゃいますか?

三宅強化普及委員長梶原選手(筑波大学)はもちろんですが、沢田選手(日本大学)今村選手(中央大学)は来年度の更なる飛躍に期待したいと思います。

そして古山選手(日本体育大学)は梶原選手に匹敵するような日本を代表する選手になれるか、注目しています。」

Q.最後に、4月から学連の選手として走る新入生や、これから自転車競技を始めようと思っているクラス3の人たちへコメントを頂けますか?

三宅強化普及委員長「これは自転車競技経験者・未経験者関係なく、今の学生のトップは前よりレベルが上がっているもののまだ十分手が届く範囲だと思います。

自分で最初から水準を決めつけずに、上位を狙って取り組んでほしいと思います。練習の方法を間違えずに努力を重ねれば誰でも日本を代表する選手になれる可能性があります。

またロードも共通してクラス3の選手は、例えばパワーがない人はパワー系の練習を嫌がる傾向があります。
私はまずはそれなりのパワーを身につけるべきだと思います。

低学年のうちに基本的な体力を身に付けることは必須であり、特に体幹系の筋肉をつけるためにウエイトを行うことは重要です。

体幹がしっかり出来れば他の筋肉は自転車に乗ることでもついてきます。まずは体づくりから始めることを考えてください。

50km/hで巡行出来るパワーがないとロードもトラックでもクラス2でも完走すら難しいと思います。」

三宅強化普及委員長、ありがとうございました!

2016TRS第5戦:TRSランキング上位選手紹介

今シーズンのTRSも残り2戦!
現在のトラックレースシリーズランキングは6位まで10P差にひしめく混戦です。TRS第5戦:伊豆ベロドローム12月ラウンドに出走予定の上位3名の選手紹介をしたいと思います!

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2016TRSランキング6位 32P
森口寛己 もりぐちひろき
日本大学 3年/和歌山県立和歌山北高等学校

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全日本オムニアム ポイントレース中の森口選手(2016.11.20) Photo by F.Fukai

今回は、とりあえず来シーズンに向けてレース感覚をつかんでいきたいというところが目標です。 今シーズンは岩手国体でスクラッチで入賞出来たことが印象的な大会でした。 自分が得意なトラック競技は4km個人追い抜きです。速い速度で一人で走れたりするのが良いところだと思います。
来シーズン飛躍出来る年にしたいので応援よろしくお願いします。


 

2016TRSランキング1位 42P
渡部 将太 わたなべ しょうた
法政大学2年 /岡山県立岡山工業高等学校

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全日本オムニアム ポイントレース中の渡部選手(2016.11.20) Photo by F.Fukai

現在、同じ法政大学で尊敬している荒井佑太先輩とTRSランキングポイントが同じです。
その荒井先輩や他の選手に負けないようTRSランキング総合1位目指して残り2戦を戦っていきたいと思います。
自分が得意なトラック競技は4km団体追い抜きです。4名の選手の息が合えば、どんどん記録を伸ばしていくことができるのがこの競技の魅力だと思います。
また一緒に切磋琢磨して競い合っていた仲間たちと、個人では味わえない喜びや感動を味わうことができます。
応援や支えてくださっている方々のためにも今後の競技生活を悔いのないよう全力で取り組み、結果で恩返ししていきたいと思います。


 

2016TRSランキング1位 42P
荒井佑太 あらいゆうた
法政大学3年/仙台商業高校

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全日本オムニアム スクラッチレース中の荒井選手(2016.11.20) Photo by F.Fukai

まず、部の中で(法政2年 渡部と)ランキングトップを争えている事が嬉しいです。
残り2試合、ランキングを意識しながらも更に成長するキッカケ掴める様、積極的な走りをしたいと思います。

自分の得意なトラック競技はポイントレースです。
ポイント周回時の脚質が違う選手同士による点数の奪い合いは様々な駆け引きがあり面白いと思います。
また、大学生のトラック競技がもっと盛り上がるようにするためにTRS年間チャンピオンにもチャンピオンジャージを用意し、RCS年間チャンピオンと扱いを同様にすべきだと思います。このようなことをモチベーションに今よりもTRS年間チャンピオンを目指す選手が増え、結果的には大学生のトラックレース全体も盛り上がるのではないかと思っています。

トラック競技がこれからも盛り上がるために 今後も自分が積極的なレースをするのでぜひ、大学トラック競技にご声援よろしくお願いします!

 

韓国の学生自転車競技事情

 

2016年11月5日(土)~6日(日)、第22回 日韓学生対校自転車競技大会をヤマダグリーンドーム前橋で開催されます!
10月に第2回アジア大学選手権(AUC)の開催国でもあった韓国の学生トラック競技選手が日本トップクラスの高校生と大学生と対戦する日韓対抗戦、今年で22回目を迎えます!

その大会の前に、韓国学生サイクル連盟の専務理事である金景範氏に韓国の学生自転車競技事情についてお伺いしてきましたので、是非、日本の学生自転車との違いを知ってもらう機会になるといいかと思います。

【”学連”があるのは日韓のみ 】
世界的なスポーツ競技において、学生のみのカテゴリーの連盟があること自体が非常にめずらしく、自転車競技においても日本と韓国にのみ学生自転車連盟が存在しています。ただし韓国では、文化や社会的な背景の違いにより、試合の運営方法や選手の強化方法が日本とは異なる部分が多くみられます。

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以下、韓国学生サイクル連盟の専務理事である金景範氏への質問

Q1 : 韓国の自転車競技人口はどのくらいですか。

A:2016年10月現在、大韓自転車連盟(以下KCF)に所属する選手数は以下の通りです。

区分 チーム数
中学校 82チーム(男215名、女61名)
高等学校 66チーム(男214名、女83名)
大学 13チーム(男36名、女6名)
一般 37チーム(男112名、女67名)

この数字は、トラック/ロード、 MTB、 BMX選手のすべてを足したものです。なお、日本学生自転車競技連盟で実施されているような、競技力に応じてのクラス分け(RCSやTRSのようなクラス分け)は行っていません。

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Q2:韓国ではどのような形で連盟を運営していますか。
A:韓国国内のすべての試合は KCFで主催、主管しており、年間にトラック 9大会、ロード 7大会を実施しています。その中で、文化体育観光部長官旗大会および韓国で開催される日韓戦のみ、韓国学生サイクル連盟が運営をしています。大会の準備は連盟の職員や理事が行っており、学連のような当番校制度はありません。学連委員に相当する学生もいません。

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運営に必要な大会役員ですが、現役の学生選手は審判資格を取ったり大会役員になることができないため、審判や大会役員はすべて社会人で構成されています。
25歳から50歳までであれば、審判資格の取得は誰でも可能で、資格講習会を受けて審判資格を仮取得した後、実習を数試合経験してから正式な審判として認定されます。審判の管理はすべて連盟で行っています。

Q3:韓国の学生選手は一般的にどの大会を目標にしていますか。
A:KCFでは中学生から連盟主催の大会を開催していていますが、中学生の選手は「全国少年体育大会(5月末:トラック)」、高校選手、大学選手、社会人選手らは「全国体育大会(10月上旬に 7日間開催:トラック/ロード)」でのメダル獲得を最も重要視しています。

Q4:韓国では自転車競技部のある大学はいくつありますか。
A:自転車競技部として組織的に運営している大学は、韓国体育大学校と京雲大学校の2校だけです(個人レベルでは他に数校存在)。日本の伝統校の多くに存在しているOB会などはありません。現役選手が主務を兼務するようなこともなく、女子マネージャーや学生のメカニック、マッサーなどもいません。
部の運営に必要な予算は、学校からの予算+学生の家族の負担+所属自治体の体育部が支援しています。

Q5:韓国の学生選手はどのような形で競技を行っていますか
A:韓国では、中学校から大韓自転車連盟に登録ができ、そこでは希望者であればだれでも選手生活を開始することができます。
中学のエリート選手の受け皿の一つとして韓国全土に14か所の体育高校(※1)が存在しており、そこで厳しい訓練を受ける選手が多いです。

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体育高校では体育の授業の割合が通常の高校に比べて多く、学業は午前のみ、午後は練習というカリキュラムが組まれています。

高校卒業後は、大学(自転車部のあるところ)や実業団/自治体チームで選手生活を続けたり、軍人になったりする選手が多いようです(※2)。競輪選手は日本の選手ほどの報酬を稼ぐことは難しいですが、安定して稼げる有望な進路となっています。

女子選手については高校を卒業した後の受け皿がないことが問題となっていましたが、最近実業団や大学でも選手生活ができるようになりました。

Q6:韓国の自転車選手はオリンピックでメダルを取ると兵役が免除されますか。
A:自転車競技に関しては、ほかの競技と同じように銅メダル以上で兵役が免除されます。オリンピック以外では、アジア大会が兵役免除の対象となっていますが、金メダルのみが兵役免除の対象です。

Q7:韓国の自転車競技界が直面している課題は何ですか。
A:20年前から登録選手は600-800人で安定して推移してはいるものの、底辺の拡大ができていないことが一番の課題と考えています。KCFでは底辺拡大の一環として、小学生に対する自転車選手育成事業を2015年度から実施しており、毎年250人程度の小学生にBMXの教育やBMX大会を開催、BMXに必要な装備を無償で支援しています。こうした支援を受けた小学生を大韓体育会にBMX初等部選手として登録され、2016年度9大会を開催した実績があります。

(※1)韓国全土に129校ある「特殊目的高等学校」の一つ。特定の分野を高校の段階から専門的に学ぶカリキュラムが組まれており、体育のほかには科学、外国語、芸術、国際、マイスター(伝統技術)のカテゴリーがある。

(※2)一部の選手は兵役中でも「国軍体育部隊(尚武)」という、自衛隊体育学校のようなところで競技を続けることができる。

 

IC2016優勝コメント#13 TDM

2016年8月25日-29日:文部科学大臣杯第72回 全日本大学対抗選手権自転車競技大会

タンデムスプリント優勝
法政大学(高橋・鈴木)
鈴木陸来 すずきりっく
法政大学 2年/浜松学院高等学校(静岡県)

 Q:優勝おめでとうございます!優勝に至った勝因のポイントは?
ありがとうございます!とても嬉しく思っています。タンデム競技は2人乗り自転車なのでパートナーの高橋選手と息を合わせて自転車をこぐということと、行くなら行くといった、中途半端に流したりしないでもがき始めたら初めから全力ということの意識を持っていました。
そして、相手が動き始めてから、こちらが動くまでの時間を短くするよう反応スピードをあげる練習に時間をかけた甲斐があり、しっかり思った通りの動きができたことが良かったのかなと思います。

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決勝戦2回戦目ラスト1周時。法政大学は鹿屋体育大学との好勝負を2本先取し優勝した。

Q:感謝の気持ちを伝えたい人は?
法政大学はトラック競技の最終日タンデム競技しかなかったので自分たちの競技のために現地で、応援してくれたチームメイト、監督・コーチ陣、それから父母会の方々、OBOGの先輩方に本当に感謝の気持ちを伝えたいです。

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タンデム 表彰

Q:自分の所属する大学の魅力は?
所属する法政大学自転車部には同じ地元の静岡県の憧れていた先輩がいたので進学する事を決めました。チームは和気あいあいとしている中でもオンとオフがしっかりできてるところが、法政大学の魅力だと思います。

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「地元で憧れていた先輩」の期待にも応えることができた。

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Q:最後に一言メッセージを
色々な方々に支えられて高橋選手とタンデム競技でインカレ優勝することができました。今シーズンは自転車競技がすごく充実することができ、楽しかったです。来シーズンの目標は1kmタイムトライアルでの優勝を目指したいと思います!
これからも応援よろしくお願いします!

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息の合った雰囲気が感じられた法政大学 鈴木/高橋ペア