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全日本自転車競技選手権大会-オムニアム

令和元年9月22日(日)、静岡県・伊豆市の日本競輪選手養成所の中にできたJKA250バンクで全日本自転車競技選手権大会-パラサイクリング・トラック/オムニアムが開催された。学連登記選手・OB・関係者の活躍を取材した。

この大会は、エリートの男女オムニアム選手権とパラサイクリングのカテゴリー毎のタイムトライアルとパーシュートの選手権大会である。オムニアム選手権には男子14名、女子5名の学連登記選手が出走した。他の選手も学連関係者、OBがほとんどであった。

会場となるJKA250は日本競輪選手養成所内に新設された国内2番目の板張り250mバンク。先週開催された全日本選手権トラックに続いて3回目の公式戦開催となった。施設の都合上、今回も無観客試合だったがMoreCadenceによってユーチューブでライブ配信されていた。
(アーカイブ:
https://www.youtube.com/watch?v=e-tZhDGDmMY )

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男子オムニアム

スクラッチでは、關根論容(日本体育大学)が先着

↑テンポ・レースで先頭スタートの關根論容(日本体育大学)

テンポ・レースはブリジストン勢がポイントを独占する中、最終着順で2位に入った曽我部厚誠(京都産業大学)が5位に入った。

↑ブリジストン勢が集団をコントロールする。

エリミネイションで最後に残ったのはブリジストン勢、愛三工業勢の六名だった。

↑一団となって進む集団

最終ポイントレースでは、優勝した岡本隼(愛三工業レーシングチーム,日本大学OB)とともに、關根論容(日本体育大学)、曽我部厚誠(京都産業大学)、谷内健太(京都産業大学)、橘田和樹(立教大学)が一周追い抜きに成功した。

 

優勝した岡本選手と、現役学連選手の上位2名にインタビューができたので、紹介する。

―現役の学連選手へメッセージ
大学生がこういう舞台で戦っているのは良いことだと思いますし、ロードもトラックもどちらもやることは大学生のうちは大事なことだと思います。また、ロードもトラックもどっちもできなきゃいけないと思います。それで、こういう日本一を決める大会にどんどん出てもらいたいと思います。最後のポイントレースで大学生たちとともにラップをともにしたのは嬉しかったです。

 

↑学連最上位でフィニッシュした、關根論容(日本体育大学)
―本日の感想
プロ選手や学生でもトップクラスの選手たちの中で、学連最上位で終われたことは嬉しいが僅差でプロに負けているということは今後の課題としてオフシーズン練習頑張っていきたいと思います。
―今後の目標
今シーズンはこれでオフなので、来年の個人戦・インカレに向けて頑張っていきます。

 

↑現役学連選手の中で2番目の順位となった曽我部厚誠(京都産業大学)
―今日の感想
4回生であり、京都産業大学として出場する最後のレースで、正直プロと戦えるとは思っていなかったので、その下を狙っていた。競技はスクラッチ・テンポでは順位を落とさずに走れたと思います。最後のポイントレースではプロにマークしていたが、その裏をかいた關根君が強くて負けてしまいました。
―今後の自転車生活について
競技で乗る予定はないですが、趣味として乗ってたまに大学にも顔を出せたらいいなと思います。

 

最終結果
1位 岡本隼(愛三工業レーシングチーム)(日本大学OB) 130pt
2位 窪木一茂(TEAM BRIDGESTONE Cycling)(日本大学OB) 126pt
3位 近谷涼(TEAM BRIDGESTONE Cycling) (日本大学OB) 119pt
7位 關根論容(日本体育大学) 110pt
8位 曽我部厚誠(京都産業大学) 98pt

 

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女子オムニアム

一昨年のインカレロードチャンピオンであり、今年度学連登記はしていないものの筑波大学として走った梶原悠未(筑波大学)が全種目制覇し優勝した。ポイントレースでは二周追い抜きをして見せ、世界の力を見せつけた。

↑逃げる梶原悠未(筑波大学)

 

学連登記選手の最上位は古山稀絵(日本体育大学)だった。

↑集団の先頭を走る古山

 

最終結果
1位 梶原悠未(筑波大学) 187pt
2位 中村妃智(日本写真判定)(日本体育大学OG) 131pt
3位 鈴木奈央(JPCA) 128pt
4位古山稀絵(日本体育大学)109pt

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編集後記

結果的に、現役の学連選手は上位に入ることはできなかったが、男子を優勝した岡本選手は日本大学OBである。また、女子優勝の梶原選手も学連関係者である。現役の学連選手も二人のように全日本のタイトルを獲れる選手に成長していってほしい。

 

 

文章&写真:古田雅拓

[みどころ]インカレ新種目:オムニアム

文部科学大臣杯 第74回 全日本大学対抗選手権自転車競技大会トラック競技が8月17日(金)−19日(日)に静岡県伊豆市大野 日本CSC伊豆ベロドロームで開催されます。

今年度からインカレに追加となった種目「オムニアム」について説明したいと思います。

オムニアムは複数の競技の成績を点数化して、その合計得点の優劣により競う競技です。

UCI主催の世界選手権では男子が2007年、女子は2009年より実施されていて比較的新しいトラック競技種目です。

種目については2016年のルール改正以降、6種目あった種目が競技種目変更があり、2018年現在は下記の種目と順番でレースが行われています。

第1種目:スクラッチ
第2種目:テンポレース
第3種目:エリミネーション
第4種目:ポイントレース

詳しいレースの説明はofficialsのHP内の競技種目紹介ページで情報配信しておりますので、そちらも御覧ください!

オムニアム

インカレで初開催のオムニアム!
学連では2017年から学生選手権大会としてオムニアム競技が学生選手権種目に採用されました。
それ以前は、学連主催のトラックレースのシリーズ戦:TRSの中でオムニアムラウンドという形でありました。

そして今年度(2018年)からはインカレで行われていたポイントレース、スクラッチといった中距離種目がオムニアムという形で統一されました。

まずはポイントレースで予選
今回のインカレでのオムニアムは出場選手は1大学1名で予選のポイントレースを行ってから本戦に入ります。
出場予定大学選手は30名で本戦には20名すすめる予定です。

注目選手は?
2018年全日本学生選手権オムニアムはJICF国際トラックカップと同時開催で、安彦選手(日本体育大学)が初優勝を飾りました。
2位は草場選手(日本大学)でした。

2018年全日本学生選手権オムニアム優勝の安彦選手(日本体育大学)写真左上。 写真中央が2017年学生選手権オムニアム第2位の近藤選手(法政大学)
ロードレース、トラック中距離で活躍する草場選手(日本大学)
高校時代からトラック中距離で活躍する曽我部選手(京都産業大学)

2017年の第1回全日本学生選手権オムニアムの優勝は中井選手(京都産業大学)でした。今回のインカレではポイントレースで成績を残している曽我部選手(京都産業大学)が出場します。

その他にも注目を集めるのは、2017年学生選手権オムニアムで2位の近藤選手(法政大学)や2018年学生選手権オムニアム3位の植益選手(大阪産業大学)、ポイントレースや国際大会でも活躍する松本選手(鹿屋体育大学)、その他にも永田選手(朝日大学)の走りに注目が集まります。

植益選手(大阪産業大学)と永田選手(朝日大学)ともに西日本学連で活躍する選手
国際大会でも経験を積んでいる松本選手(鹿屋体育大学)

全日本選手権や国際大会でも学連選手が活躍するオムニアム
2017年のUCI主催のワールドカップで梶原選手(筑波大学)が日本人史上初の女子オムニアムで優勝し、学連OBの橋本選手(KEIRIN・鹿屋体育大学OB)が2014年アジア大会オムニアム優勝、またリオ五輪ではOB窪木選手(ブリヂストン・日本大学OB)、OG塚越選手(シエルブルー鹿屋・鹿屋体育大学OB)が出場するなど大学生での自転車競技を経て、オムニアムで活躍する選手は多くいます。

2020年の東京オリンピック・パラリンピックでもオムニアムにこのインカレでのオムニアムを経験した選手が出場する可能性も多くあります。

是非、今回のインカレオムニアムにはご注目いただき、新しい競技種目としてこれからも多くの方々にご声援いただきたいと思います。

 

2018全日本学生選手権オムニアム学連優勝選手

7月14~15日、長野県松本市美鈴湖自転車競技場で開催されたレースはJICF国際トラックカップ&全日本学生選手権オムニアム、更にはTRS第3戦を兼ねたものとなっていました。
全日本学生選手権オムニアムについて、現学連登記選手で最上位となった男女2選手にコメントをもらいましたので紹介します。

なおJICF国際トラックカップのレース総括は学連 三宅秀一郎様寄稿のレポートをご参照ください。
http://jicf.info/officials/5231

全日本学生選手権オムニアム表彰式(男子学連選手の部)
全日本学生選手権オムニアム表彰式(女子学連選手の部)

■男子優勝
安彦統賀選手
コメント
今回の大会では国内外で強い選手が出場しており予選を通過することすら厳しかったのですが、強い選手相手に積極的に仕掛けることができたのでこのような結果になれたのだと思います。
しかし、まだまだ上位の選手との力の差は大きくあるので練習して縮めていけるように頑張ります。

ポイントレース後半、先頭集団に残る学連選手は安彦選手のみという状態が続いた。

 

レース外ではいつも気さくな笑顔を見せてくれる日本体育大学メンバー。

■女子優勝
古山稀絵選手コメント
今年度に入ってからあまり参加できていなかった学連のレースは、灼熱の太陽の下、暑さに負けないくらい楽しむことができました。
今大会のちょうど1週間前に行われたジャパントラックカップでは思うように走ることができなかったので、今回学連選手で優勝できたことを嬉しく思います。
いよいよインカレに向けてラストスパートとなります。日体大らしい元気な走りができるように頑張っていきたいと思います。今後ともよろしくお願い致します!

ポイントレースにてアタックをかけ後方から一気に先頭に出た古山選手(写真最左)

2018全日本学生選手権オムニアム学連優勝は男女とも日本体育大学が獲得した。

<編集後記:学連ウォッチャー深井>
ちなみにオムニアム女子の総合優勝は橋本優弥選手(鹿屋体育大学)です。橋本選手は今年度は学連登記をしておらず、学連総合優勝は古山選手となっています。

レース後に橋本選手と2ショット。

本レースが開催された週末は全国的に暑さが話題となった日でもありました。海抜1100mの高地である美鈴湖自転車競技場も昼間はとても暑い状態となりました。選手、関係者、観戦のみなさまおつかれさまでした。