インカレを終えた4年生(男子ロード優勝:武山晃輔選手)

今年もたくさんの名勝負が繰り広げられたインカレが終わりました。
出場選手、運営の皆様、おつかれさまでした。そしてロード会場を提供いただいた美麻地区の皆様、ありがとうございました。
インカレは4年生が引退し世代交代するタイミングでもあります。昨年に引き続き、今回もインカレで活躍した4年生の選手たちにコメントをもらいました。
まずは男子ロード優勝の武山 晃輔選手(日本大学)から。

男子ロード表彰式

■インカレロード振り返り
Q:インカレロード優勝おめでとうございます。今回レースはどのような気持ちで臨みましたか?

小出樹選手(京都産業大学)を振り切って優勝を決めた武山選手

武山さん:今年のインカレロードは絶対に獲ると決めて1年間やってきました。目標は優勝のみ。個人としても、できる限りの準備をし、身体的にも機材的にも一切の妥協なく、当日を迎える事ができました。
これは、自分だけの力で出来ることではなく、部員、監督、コーチ、家族、チームスタッフ、沢山の人の支えがあっての事だと心から思っています。ありがとうございます。
チーム全体としても、今年走ったほぼ全てのレースは、インカレで成績を残す事だけを考えて取り組んで来ました。レースの前後には、沢山のミーティングを重ね、レースに対する意識を磨き、確実に力をつけてくれました。その結果、1名の機材トラブルがあったものの、7名が25位以内で完走する圧倒的な力を見せつける事が出来たと思います。

7名が25位以内で完走した日本大学ロードメンバー
日大「N」指マークの作り方を後輩に指導する武山さん。Nマークはこれからも引き継がれていく

■学連レースや4年間の思い出
Q:武山さんはずっとインカレロードで優勝や上位だったイメージがありますが、振り返ってみてどんな4年間だったでしょうか。

武山さん:4年間の思い出としては、やはりインカレだと思います。
1年目からロードメンバーに選ばれ、レースを走る事になりましたが、早々に落車に巻き込まれ、集団復帰することなく終了しました。
前年、同じく1年目のインカレで苦い思いをした草場先輩がインカレの借りはインカレで返すと言っていた、その言葉通りの走りに魅せられ、2年目に繋がる事となりました。
2年目には優勝したものの、3年目は2位に沈み、集大成として4年目に再び勝って終える、全てはインカレが繋げてくれた4年間だったのかなと思います。

2年生、2回目のインカレでトップフィニッシュする武山選手(2017.9.3)

■今後の自転車との関わり
Q:今後の活動について決まっていることはありますか?

武山さん:これからも自転車選手として活動していくつもりです。
これまでの活動はU23カテゴリーの枠の中でしかなく、エリートに混ざれば、挑戦者の1人でしかありません。現状に満足せず、さらなる高みを目指し、エリートでも頂点を目指して行きたいです。

■学連を目指す選手たちへ
Q:これから学連を目指そうとする選手たちへのメッセージをお願いします。

武山さん:4年間という時間はあっという間です。現に自分は気づいたら4年間がもう終わりつつあります。ですが、その4年間は自分の人生を大きく変える時期でもあります。
高校を卒業し、その後の進路を決めるのに、就職、大学、専門学校など、色々な選択肢があると思います。もし大学へ進学し競技を続けるか悩んでいて、その大きな理由が自身の競技レベルだとしたら、気にする事はありません。
高校時代に輝かしい成績を残して進学してきた人が、そのまま大学レースで活躍するとは限りません。進学後見る影もなく落ちぶれて行く人を沢山見て来ました。逆に、インターハイのロードに出場すら叶わなかった選手が、インカレのロードへ出場し、チームに貢献して完走を果たす姿も見てきました。
どんなに努力したって結果に恵まれない事もあるかと思います。しかし、努力すらしなければ、その可能性すら生まれてきません。
そして、進学する大学の選択は大切だと思います。多くの人に活動の様子など実情を聞き、自分がここだと感じた大学へ行くべきです。
全ては自分次第。本気の思いがあれば、必ず周りの人は共鳴し、支えとなってくれるはずです。今ある環境が当たり前だと思わず感謝し、そして今ある環境に満足せず高みを目指し頑張って下さい。 ありがとうございました。

4年間の思いを込め日本大学校歌を斉唱する武山選手(写真中央)

<編集後記>
ロードレースでいつも表彰式の常連だった武山選手。本コラムでも直近では2019年5月の修善寺ロード優勝時にコメントをもらっています。当時の記事はこちら

photo&編集 深井文浩(学連ウォッチャー)