2025年女子インカレロードは9月6日、群馬サイクルスポーツセンターにて開催され、12周72キロを25名の選手が争いました。
優勝した水谷彩奈選手(日本体育大学)のレースレポートを写真と共に紹介します。
■ レースレポート 水谷彩奈選手(日本体育大学)
群馬サイクルスポーツセンターは、小学生の頃からレースに来ていた馴染みのあるコースです。ですが、 アップダウンやテクニカルなコーナーもあり、 同じコースだった昨年度のインカレロードは落車、DNFという結果だったため、しっかり走れるか不安な中での大会でした。

海外でも活躍し、昨年度チャンピオン池田選手、垣田選手も出走しているため、今年はまずは集団にしっかり残ることを目標に置き、その上で少しでもいい結果を残せたらという気持ちでした。
序盤から持久力がある池田選手が抜け出す形になり、幸い集団は安定した状態。周りの様子も伺い、脚をためながら走ることを心がけました。
レースが中盤に差し掛かるころ、力のある垣田選手と山下選手が集団から飛び出し、一緒に行った方が良いと直感的に判断して、前に追いつくことができました。一時は2分差がついていた池田選手との差も縮まり、残り5周くらいからは4人パックが形成されました。4人になってもペースは比較的落ち着いていたおかげで、冷静な状態で走れていました。

この4人でのゴール勝負になる可能性が高いと考え、それぞれ脚質が異なる中、いろいろなレースパターンを考えながら残り周回を消化し、最終的に自分に一番可能性があると考えていたスプリントに。ゴール前では垣田選手、山下選手、自分、池田選手という並びで、後方の池田選手の掛け始めを意識しながら、ここからなら足が持つと感じた残り距離でコース右側から全力でもがきました。

ゴール後も、自分が勝った実感がわかず、驚きと嬉しさが混ざったような感情でした。ピットに戻るとチームメイトが自分のことのように喜んでくれて、ようやく優勝したことを実感できました。どんな時も味方でいて応援し、喜んでくれるチームメイトには感謝しかありません。

レース中もチームメイトの応援に支えられ、力になりました。来年もまた同じ景色を見られるように1年間頑張ります。ありがとうございました。

Photo & 編集 Fumihiro Fukai