2024個人ロード レースレポート 林原 聖真選手(明治大学)

第39回目を迎えた個人ロードレース大会。ここ3年連続で長野県木祖村の奥木曽湖周回コースにて開催されています。
1周9キロのダム湖畔を17周、154キロ走るレースを制した林原 聖真選手(明治大学)レースレポートを写真とともに紹介します。


林原 聖真選手(明治大学)レースレポート

■レース前の気持ちや準備したこと

今シーズン前半は全日本ロードをターゲットレースに定めたので個人戦ロードは結果以上に落車しないことを最優先に考えました。落車のリスクを減らすためにもなるべく長い時間逃げることにしてレースに臨みました。そのため特に気負うこともなくリラックスした気持ちでスタートしました。

■レース展開、レース中に心がけたこと

1、2周目は有力どころがアタックしていたので逃げの選別に集中し、アタックのタイミングを模索しました。

開始30分後の奥木曽大橋ポイント。林原選手はメイン集団の先頭付近に位置していた

京産大の末吉選手と明星大の佐藤選手との3人逃げが容認されてからは長く逃げ続けるために、コミュニケーションを取ることを心がけました。

3選手により構成された先頭グループ

それでも3人ではキツくなってきたという時に京産大の森田選手がブリッジしてくれて逃げ集団の勢いが戻りました。

先頭グループを追いブリッジをかける森田選手(京都産業大学)
森田選手が加わり先頭グループは4名に

その後メイン集団がペースアップをし、タイム差が縮まった時にチームメイトの裕二郎さんが単独ブリッジしてきた時は興奮しました。

村上選手のブリッジにより明治大学は2名となった

しかし90kmくらいで自分の脚がキツくなってきて、ピクつき出した時は焦りましたが、急いでミネラルを補給してなんとか持ち直しました。その間僕は全然引くことができず、森田選手がたくさん引いてくれたので助かりました。メイン集団とのタイム差が40秒程度になってからは吸収される場所に気をつけつつ、あわよくば数人でブリッジしてこないかなと考えていました。

残り3か4周となった上りで脚のある法政大の宇田川選手と学習院大の西選手がブリッジしてきたので、声をかけながら若干の余裕を残して走りました。

法政大 宇田川選手と学習院大 西選手が加わり4名体制(開始より180分後)
後方を気にしながら最終周回へ向かう先頭グループ

残り1周の上りを終えた時、集団には追いつかれず順天堂大の渡邉選手1人にブリッジされるに留めることができ、そこで残り1kmの上りを踏み切れる脚が残っている感覚があったのでそこからは全開で回しました。周回コースが終わった時点で、最後の1kmの上りは牽制が入って誰もアタックしなければ自分からアタックしてそれからはペースで刻み、後半180°ターンをしてからもう一度アタックするパターンと、誰かが早めにアタックすればペースで刻むパターンを考えていました。

結果周回コースを終え、最後の1kmの上りに入って一瞬牽制が入りかけたタイミングで渡邉選手がアタックしたので宇田川選手と松井選手がつけないことを確認しペースで追いついて抜くことにしました。何度か危ない場面はあったものの運が味方をしてくれたこともあり、優勝できました。
今大会冷静にレースを展開できたのは明治大学自転車部のアドバイザーである吉井さんのカバちゃん講座で学んだことを意識できたからだと思います。

■今シーズンレースの見通し、目標など

今シーズン競技力が向上していることは感じていたものの優勝できたことには正直驚いています。この結果が得られたのはたくさんの方々のサポートや応援があったからだと強く感じており、とても感謝しております。
しかし今シーズン前半は全日本ロードU23、シーズン後半はジャパンカップをターゲットレースに定めており更なる競技力向上を目指しています。
これからもサポート、応援よろしくお願いいたします。


■時には協力しながら最後まで競い合った選手達(1~10位)


Photo & 編集 Fumihiro Fukai